ハリウッド女優のパメラ・アンダーソンさん(48)の要求に従って、日本行きの捕鯨船を阻止できるような法的権限は、ロシアにはない。ロシア天然資源・環境省生物多様性保全・野生動物利用課のヴァレリー・フョードロフ課長代理が、ロシアの「イズベスチャ」紙の取材に対し、このように述べた。
アンダーソンさんは先に、非営利環境団体「シーシェパード」のウェブサイトに、ウラジーミル・プーチン大統領宛ての公開書簡を掲載。アイスランドから北極海のロシア海域を経由して、日本までナガスクジラの肉1700トンを輸送する貨物船の航行を阻止するよう訴えていた。
ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、今のところ、クレムリンでアンダーソンさんの訴えを把握している者はいない、と話した。
フョードロフ課長代理はこう述べた。「国連海洋法条約によれば、航行は自由。それとも、他の国家の領域でなされた過失をロシアが処罰するというのだろうか。誰がそのような権利をロシアに与えたのか。ナガスクジラが殺されたのなら、その国の規制当局が捜査すればよいこと」
北極海航路局航行課のスヴャトスラフ・ステプチェンコフ課長は、この貨物船に特定航路通過についての技術的な許可証が発給されていることを明らかにした。
フョードロフ課長代理は、この貨物船が「ロシアの港のいずれかに入った場合」にのみ、停止させることができると話した。
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