体操アリヤ・ムスタフィナ

 2010年ロッテルダム世界選手権にロシア代表としてデビューし、跳馬、段違い平行棒、ゆかで銀メダル、個人総合と団体で金メダルの、計5個のメダルを獲得した。

 2010年ロッテルダム世界選手権にロシア代表としてデビューし、跳馬、段違い平行棒、ゆかで銀メダル、個人総合と団体で金メダルの、計5個のメダルを獲得した。

Imago/LegionMedia撮影
 体操女子ロシア代表のキャプテン、アリヤ・ムスタフィナ(21)は、決して楽ではないスポーツの人生を、鋼の神経で突き進む選手だ。
 だが2012年ロンドン五輪への出場の機会を危うく逃すところだった。五輪の1年前に膝の靭帯を損傷。これは大ケガで、復帰できる選手は多くない。
 ムスタフィナは復帰し、ライバル、コーチ、医師を驚かせた。ただ復帰しただけでなく、ほぼ同じプログラムをこなした。ロンドン五輪では、段違い平行棒で金メダル、他に銀メダル1個、銅メダル2個を獲得した。
 リオ五輪の前に、難しい手術をいくつか受けた。「他の選手だったら、持続的な痛みにずっと前に耐えられなくなっていただろう」と、ムスタフィナのコーチのセルゲイ・スタルキン氏はふりかえる。
 リオ五輪では、ムスタフィナの性格がロシア代表を救った。団体で4位に沈んだ時、リーダーらしく元気づけた。「最後まで闘わないとだめ、力を抜くようなことがあってはいけない、と皆に言った」と、本人は競技後に明かしている。そして団体で銀メダルを手にすることができた。
 ムスタフィナは当時16歳。最も才能のある選手と言われ、ロシアの体操のスターで五輪金メダルを2個保有しているスヴェトラーナ・ホルキナと比較された。
 ムスタフィナの答えは短くて、つっけんどんなため、記者団にとっては取材しにくい相手だ。「リオ五輪後はコーチになるという選択肢もある。でも子供が好きすぎて、体操で厳しく要求できなそう」とかつて語っていたことがある。もっと読む:ナタリヤ・イシチェンコ選手、ロシア・スポーツ界の「人魚姫」>>>
 ムスタフィナは何度も引退を考えたが、リオ五輪の後について聞かれた時、こう答えた。「計画を立てたことはない。明日のことさえも」
 ムスタフィナは8月12日、個人総合で銅メダルを、そして8月14日、段違い平行棒で金メダルを手にした。