マンモスの牙を必死に探すインディギルカの人々

サハ共和国のインディギルカ川流域に住む「インディギルカの人々」は漁師、狩人か冒険家である。
サハ共和国のインディギルカ川流域に住む「インディギルカの人々」は漁師、狩人か冒険家である。これは、生活するのに自分自身にのみ頼る人々、開いた心を持った人々に関するフォト・ストーリーだ。大都市圏から離れているにも関わらず、どのようにして彼らが生き残ってきたかについてである。
サハ共和国(モスクワ北東8208キロ)の大陸に属する部分全ては、深さ約400メートル、ところによっては深さ1500メートルの永久凍土に覆われている。このよ うな気候条件は、先史時代の動物の保全のために理想的だ。
インディギルカ川沿いの人々は従来、釣りや魚の加工、狩りで生計を立てている。
河口ではホワイト・フィッシュ、ブロード・ホワイト・フィッシュ、ムクスン、シベリア・ホワイト・サーモン、北極シスコやポランが豊富だ。
ヤクートでは、マンモスの牙探しは春に始まる。北極圏内のすべての男性は、象牙「狩り」のためにボートで出かける。地元の行政は、「狩り」のライセンスを 発行している。彼らはそれで車やスノーモービルを買う。
「牙フィーバー」は、これらの筋金入りの漁師の冒険心に火をつける。ホワイト・マウンテン集落周りの地域で、毎年平均約3.5 立方メートルの象牙が発見されるが、そのほとんどは破片だ。収集家用の象牙は非常に高値がつく。
マンモスの牙は象牙よりも強い。地中で費やした千年の間、牙は、乳白色からピンクから青っぽい紫など、様々な色合いになる。マンモスの牙は長いこと、装飾箱、櫛、宝石や武器を作るために使用されてきた。
氷の岸は5階建てのアパートの高さに達することもあり、マンモスの牙を探すにはかなり危険な場所だが、早く儲けたい地元の狩人は、危険を冒す。この溶けて いる壁は「氷の兵士」と呼ばれ、いつでも崩れ落ち、ボートが逃れることのできない大きな波が押し寄せる可能性がある。自分の安全を無視した結果として牙を求める多くの者が 命を落とす。
人々はインディギルカ川を何十キロも渡り、氷の岸や崖錐(岩石片の堆積物)を探す。数日探して、最高級(64キロ級)の牙が見つかれば、かなりの大物が「捕れた」ことになる。
岸に横たわっている牙に遭遇するのは、非常に運が良い。手を伸ばし、最初に触れるのは、縁起が良く、更についているかもしれない。
牙を引きずりながらボートへ戻り、他にも牙がないか周りを見回すのは、地元の狩人全員の習慣である。
何十キロも岸を探し、何も見つからなかった者の視線や羨望のまなざしは、時には深刻な喧嘩を招く。
せいぜい500ルーブルでしか売れないマンモスの歯は、誰もいらない。
マンモスと隣り合わせで生きていた古代のバイソンの頭蓋骨は、見つけても何もならない。博物館に認証されたとしても、バイヤーは2000ルーブル程しか出さない。
「ひげ」という愛称で知られるサーシャは、1980年に崩壊した釣り場にある古い家に一人で住んでいる。彼は少年のころにインディギルカ川に来て、今では地元住人のようである。彼は釣り、狩猟や、たまに牙を発見することにより生計を立てている。昨年、彼は釣りをやめ、牙狩りに 専念したが、ついていなかった。
全ての人々は、自分なりに夢を叶えようとする。インディギルカの人々は、「よく撃てる者は正しい」という掟に従って生きる。彼らはまた、「よそ者の居場所はない」とも言う。