1988年2月、モスクワの2つの映画館で、信じられない出来事が起こった。「ソ連における米国映画」祭だ。当時を知る人によれば、それは鳴り物入りのイベントで、ダフ屋のチケットは正規価格の20-30倍にも上った。フェスには第一級のスターがやってきた。リチャード・ギア、スーザン・サランドン、ティム・ロビンス、ほかにも多くのスターたちが。このフェスの枠内で、「エピソード5/帝国の逆襲」の初の公式上映も実現した。しかし、当時これを観ることができた人は少なかった。
「米国の総領事館から放送の合法性について照会が来た。こちらには言葉もなかった。しかし、番組が大人気だったので、彼らも譲歩し、映画を断片的に放送することを続けさせてくれた」
「当時は困難な時代だった。皆生き抜くことに必死で、映画どころではなかった。それでもサーガは観客を味方につけていった。この国に少しずつ、映画や本、グッズが入ってくるようになった。まだ違法にではあったが、それでも全てがファンの間にまたたくまに広がっていったのだ」
テキスト: ナジェージダ・ウスチノワ
写真提供:ロシア通信、kinopoisk.ru、報道写真
デザイン:カテリナ・チプレンコ
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