我々が乗る船には、「戦勝50周年記念号」という誇り高い名が付いている。これはロシアの「アルクチカ」級原子力砕氷船のうちの1隻で、アルクチカ号は1977年に、水上艦としては初めて北極点へ到達している。砕氷船はアメリカ、カナダ、日本、中国などにもあるが、北極の条件下で原子力を利用しているのはロシアだけ。船の原子炉は、特殊な機関室で管理されている。
象徴的な名前の列車「北極号」が私達をモスクワからムルマンスクまで運ぶ。車窓の向こうには、カレリアの湖が点在している。そして、前途には遥かなる航海が控えているのだ。これまで北極点に到達したのは、世界中を見渡しても1万8千人未満にすぎず、間もなく私はそのうちの一人になろうとしている。
Story and photos by Tatyana Pospelova.
Edited by Victoria Zavyalova, John Varoli and Alastair Gill.
Design and layout by Victoria Zavyalova.
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