彼女がこのテーマを選んだのは、自身のルーツについて忘れないことが重要だと考えているからだ。
「わたしはリャザンで育ちました。祖父は楽器の演奏者で、祖母は鍵編みをしたり、テーブルクロスにクロスステッチをしたりしていました。わたしの育った町はとても美しいところです。木造建築、唯一無二のリャザンの衣装・・・そしてそのオーナメントを自分のプロジェクトにも使っています。わたしはいつも、生まれ育った場所というのが、その人の大きな力になっているのだと話しています」。
マリのところに通う顧客たちは皆、自分にとって思い入れのある大切な思い出をタトゥーの絵柄に選んでいる。自分が育った木造家屋の窓枠など、自分にとって重要な場所やものを選ぶ人。あるいは母親と一緒に花かんむりを編んだ故郷に咲く花を選ぶ人・・・。
マリは言う。「それぞれの人にそれぞれの忘れられない思い出があります。だからそのタトゥーの一つ一つがとても貴重なものです。そこにはその人のすべての思い、記憶、痛み、愛が詰まっているのです。わたしの元を訪れてくれるすべての人に感銘を受けています」。
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