メキシカン・トルティーヤとしても知られる、マッシュポテトが入ったタタールの「キスティビ」のつくり方(レシピ)

Legion Media
 平らなパン「キスティビ」は、満足感を与えてくれる温かいメインディッシュとしても、外出先での軽食としても、見逃すことはできないタタール料理の一品であることには変わりない。

 キスティビとは、シンプルなフラットブレッドもしくはトルティーヤに栄養たっぷりの雑穀のミルク粥(最も一般的な詰め物)や、クリーミーなマッシュポテトをたっぷり包み込んだもので、これを甘いたっぷりのバターに浸して食べる。

 昔、タタール(モスクワの東方およそ700キロにある地方)の女性たちは、特別な日に愛情をこめて丹念にキスティビをつくり、祭礼や祝日にやってくる訪問客をこの贅沢な料理でもてなした。しかし、重労働で疲れた夫のために栄養たっぷりの毎日の昼食としてもつくったものだ。

 今日、この気忙しい現代社会において、キスティビのつくり方もいくぶん変わって来た。伝統的なやり方も守りつつ、新しい手法も取り入れられている。

 家庭の主婦たちは出来合いのラワシュ(もしくはトルティーヤ)を買ってきて手間を省くことも出来る。しかし、家庭で手づくりのキスティビに優るものはない。

 キスティビの魅力のひとつは、その汎用性にある。この料理は、1日のうちの1食に使われるだけに限られない。心のこもった昼食にもディナーにも、熱く蒸して出すことができるし、朝食に温かい甘い紅茶と一緒に食べても良い。

 そして、中に入れるもののなんでも良く、粥やマッシュポテトなどの夕べの残り物を入れてもおいしい。ここでは、マッシュポテトとタマネギのキスティビをつくってみる。カラメル状になるまで炒めたタマネギが美味しい柔らかい食感を楽しむことができる。

材料 10〜12枚分:

生地:

  • 小麦粉  280 g 
  • 温めた牛乳  100 ml 
  • 卵  1個
  • バター(溶かしたもの)  50 g 
  • 砂糖 大さじ1 
  • 塩ひとつまみ

フィリング:

  • ジャガイモ 500g
  • タマネギ 1個
  • 牛乳  100 ml 
  • バター  大さじ1.5  
  • 塩 適宜

作り方:

1. まず生地を作る。深いボウルに温かい牛乳、砂糖、塩、卵、溶かしバターを入れる。

2. 別のボウルに小麦粉をふるう。小麦粉に少しずつ1を流し込みながら、生地をこねはじめ、手にくっつかなくなるまでこねる。ここでは250gほどの小麦粉を使う。

3. 生地をフキンで覆い、30分ほど休ませると、より扱いやすくなる。

4. この間にジャガイモを洗い、皮をむき、大きめにカットする。塩少々を加えた水に入れ、柔らかくなるまで茹でる。柔らかくなったら、水を切り、なめらかになるまでジャガイモをマッシュする。

5. 熱い牛乳とバターおおさじ1をマッシュポテトに加える。よく混ぜてクリーミーにし、塩で味を調える。

6. タマネギが洗って、皮をむき、みじん切りにする。フライパンにバター大さじ0.5を加えて、弱火にし、タマネギを入れたら透明になり、カラメル状になるまで炒める。

タマネギをマッシュポテトに加え、混ぜる。フィリングに塩味がきいておいしくなる。

7. 少し打粉をした作業台に生地をのせ、厚いソーセージのような形にまとめたら、10〜12等分する。

8. それぞれの生地を薄く丸く伸ばし、直径15センチくらいにする。

9. 乾燥し、あらかじめ温めておいたフライパンに1枚ずつ生地を置き、やや焼き色がつき、少し膨らむまで片面1〜2分ずつ焼く。

10. パンが熱いうちに、パンの半分に、作っておいたジャガイモとタマネギのフィリングをたっぷり置く。

11. フィリングを挟むようにしてキスティビを半分に折り、半月形にする。

12. 盛り付ける直前に、キスティビの表面に溶かしバターをたっぷり塗る。こうすることにより贅沢感が増す。

13. どうぞ召し上がれ!

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