古代ロシア風ポテト・キャセロール(レシピ)

Olga Brovkina
 有名な英雄イリヤ・ムーロメツの故郷としても、またおいしい「カラチ」というパンでも知られる古代都市ムーロムは、ロシアの真ん中に位置している。ムーロムのキャセロールである「ドラチェナ」はそれほど知られていないが、実は予想外の喜びをもたらしてくれる。

 ドラチェナはロシア、ベラルーシ、ウクライナのすべての人々の間で知られる料理である。ジャガイモ、卵、タマネギ、脂身というシンプルな食材で作られれているが、これらを正しく混ぜ合わせることで格別な風味の一品が出来上がる。

 かつて、ドラチェナはとても一般的な料理であったが、ときが経つにつれて、混乱の中で忘れられていった。今となってはそのことについてあまり話されることはないが、ドラチェナのおいしい味は今でも、料理の歴史を感じさせてくれるものとなっている。

 詩人のセルゲイ・エセーニンは、20世紀初頭、ロシアの素朴な生活のシンボルとして、このドラチェナについて描写している。当時、そしてそれ以前にもドラチェナはロシアの伝統的なかまどで、厚いフライパンを使って焼かれ、そのまま供されていた。

 ドラチェナは、亡くなった家族を思い出すための特別な日に作られるものであった。特別なお供物として、墓地に持って行くこともあった。今でもこの伝統に沿って、お墓にこれを供える家族もある。

 現在、ドラチェナはさまざまなお祝い料理のサイドディッシュとして供されている。マッシュポテトやフライトポテトに飽きたときに、代わりのものとして作るのもおすすめ。

材料(4人分):

  • ジャガイモ 5
  • タマネギ 1
  • 脂身(ラード) 50g
  • 卵 1
  • 溶かしバター 60g
  • 小麦粉 大さじ1
  • 塩 小さじ1(お好みで)
  • コショウ 小さじ1/4(お好みで)
  • クミン 小さじ1(お好みで)

作り方:

1. ラードを細かく刻み、フライパンで溶かす。

2. ラードが少し溶けたら、刻んだタマネギを入れ、黄金色になるまで炒める。

3. ジャガイモはおろし器ですりおろし、ボウルに入れ、小麦粉、塩、挽いたコショウを加えたら、よく混ぜ合わせる。

4. 3に炒めたタマネギと溶かしたラードを加える。しっかり混ぜたら、卵を割り入れ、卵が全体にゆきわたるように混ぜ合わせる。

5. オーブンを180度に予熱し、焼き皿に油を塗る。

6. 焼き皿にジャガイモを入れ、表面を平らにする。

7. クミンを全体にふりかける。

8. 上から溶かしバターをかける。 

9. オーブンに焼き皿を入れ、3040分焼く。

10. 焼き上がったら、オーブンから取り出し、表面がカリカリになるまで焼いてもよいが、ヘルシーにするには焼きすぎないようにする。

11. サワークリームを添えて召し上がれ!

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