メドベージェフ「原油依存を低減」

アレクセイ・ウリュカエフ経済発展相(左側)とドミトリー・メドベージェフ首相=

アレクセイ・ウリュカエフ経済発展相(左側)とドミトリー・メドベージェフ首相=

ドミトリー・アスタホフ撮影/ロシア通信
 ロシア連邦予算の石油・ガス歳入が、初めて50%を割った。ロシアは石油・ガスへの依存を減らすことを重視し、積極的な投資受入、輸入代替(国産化)、行政改革、節約型の予算方針の4分野に集中すべきである。ドミトリー・メドベージェフ首相が、国際投資フォーラム「ソチ2015」(10月1~4日)でこのように話した。

 連邦予算に占める石油・ガス歳入の割合が初めて半分以下になったことを、メドベージェフ首相が明らかにした。原油価格の下落と柔軟な為替政策の影響によるものであるが、原油価格が元に戻っても、この傾向を維持する必要があるという。石油・ガス歳入を予算の主要な補充源にするのではなく、超過歳入分をソブリン・ファンドに向けるべきだと、メドベージェフ首相は考えている。

 

主な変化

 ここ1年、世界経済およびロシア経済では多くの変化があった。「ビジネスは国を切り離すのではなく、統合すべきで、いかなる政策よりも国家の方がこのような接触をうまくつなげられる」とメドベージェフ首相。世界の経済成長率は依然としてあまり高くなく、アメリカでも専門家の予測より低いことが判明し、欧州連合(EU)にいたっては成長がゼロだった。

 世界の経済と政策の不安定さは、何よりも新興・発展途上国の立場に影響を与えた。「ロシア経済はグローバル化の“人質”であり受益者である。ロシアが自国の発展に集中しながら、世界的なトレンドを無視することなどできない」とメドベージェフ首相。

 また、「ロシア経済はすでに1年半、欧米諸国からかかっている未曾有の制裁圧力に対抗することを余儀なくされており、多くの場面で技術分野がロシアには完全に閉ざされていた」。だがロシア政府はこのような影響があると承知の上で、欧米の制裁につながるような政治的決定を行ったという。

 

将来的な戦略とは

 ロシアでは専門家社会を招いて、2030年までの国家発展戦略への取り組みが始まった。新たな戦略では、4項目が優先される。

  1. 積極的な投資受入
  2. 輸入代替(国産化)
  3. 国家管理の質
  4. 財政政策

 投資活動の刺激は、この取り組みの主要なベクトルの一つになるという。「(民間)資金が市場に流入することを妨げている障壁を取り除くことが課題」とメドベージェフ首相。ロシアでは1年で、民間投資を経済に招くための機関がいくつか創設された。中でも、企業を初期段階から支援する「産業振興基金」が活動を始めている。また、幅広い投資家が金融商品を扱えるようにした。

 輸入代替は構造改革の重要な要素であり、競争力をつけることは経済のバランスを整えるという。「ロシア製品を市場で復活させることが第一歩。最大の課題は、競争力のある製品づくり」とメドベージェフ首相。食品や製薬などの分野では代替を早期に実現できるが、他の機械建造などの分野では投資サイクルがより長くなる。

 力強く発展した国はどこも、国の政府の改革に重きを置いたという。また、近い将来、歳入減少と原油価格の下落により、財政政策がより厳しいものになる。「2016年度予算は、この原則にもとづいて編成される。保護される項目は国際的な義務、安全保障、農業、社会政策のみ」とメドベージェフ首相。他の分野では、歳出が削減される。