極東開発の4つのシナリオ

ヴィタリイ・アンコフ撮影/ロシア通信
 「東方経済フォーラム」(ウラジオストク、9月3~5日)で、専門家がロシア極東の将来について議論を行った。興味深い意見をロシアNOWが概略して紹介する。

 

小手川大助氏、「キヤノン・グローバル戦略研究所」

 極東とアジア太平洋諸国を明るい未来が待っている。中国は製造業の中心から、最大の消費市場に変わっている。この市場はすでに日本市場の6倍。このような傾向はアジア太平洋地域の他の国でも見られる。アセアン諸国だけでも6億人市場。ちなみに欧州連合(EU)の消費市場規模は5億人。アジア太平洋地域の人々の富が拡大すれば、ロシア製品の販売の潜在性も拡大する。

 

王明夫氏、「和君諮詢集団」董事長

 極東は物流やショッピングだけでなく、ウィンタースポーツの発展の中心地になり得る。またウラジオストクは観光客の重要な拠点、移民および文化の中心地になり得る。例として、シンガポールと香港をあげることができる。ロシアの地方の行政は、それぞれの地域を同じように開発することもできる。

 

前田匡史氏、「国際協力銀行」代表取締役専務取締役

 極東を発展させるためには、インフラ・プロジェクトの推進が重要。この地域の将来は貿易によって大きく変わってくる。外国人投資家が直面する問題は2つある。それはシベリア鉄道の低い輸送能力と港湾インフラの対応力不足。これらが一緒になって、貨物輸送の成長を妨げている。そのため、日本は極東のインフラ整備への投資拡大を計画している。 国際協力銀行は現在、ナホトカ港およびヴォストチヌイ港の今後の発展計画を精査している。

 

アレクサンドル・ガルシカ氏、ロシア連邦極東発展省大臣

 ロシアの東方への転換は、アジア太平洋地域の発展スピードの評価にもとづいている。当省の課題は、極東への投資のための環境を整える、具体的な国家政策を提案すること。特に、「自由港」、「先行発展領域(TOR)」に関する法律、輸送回廊の開発に関する法律、極東開発ソブリンファンドに関する法律はすでに可決されている。これらのツールは、経済関係の発展に寄与し、外国人投資家の順調な事業展開に役立つ。