禁輸措置で国の食品輸入市場縮小

アレクサンドル・クリャーゼフ撮影/ロシア通信

アレクサンドル・クリャーゼフ撮影/ロシア通信

 ロシアが対ロシア経済制裁への対抗措置を発動した後、国内の輸入市場は乳製品と肉製品の3分の1、水産物の半分を失った。中南米や中東の生産者は今のところ、欧米の生産者と入れ替わっていない。このような状況で、ロシアは隣国ベラルーシへの依存を強めている。

 ロシア連邦税関庁の2014年第3四半期のデータによると、国内の輸入市場は乳製品と肉製品の3分の1、水産物の半分を失い、中南米や中東の生産者は今のところ、欧米の生産者と入れ替わっていない。輸入量(実質ベース)で乳製品は26%、肉製品は26%、水産物は48%、野菜は0.2%、果物は8%減った。

 

輸入の変動

 税関庁のデータでは、肉製品の輸入でカザフスタン(475%)、アルゼンチン(146%)、ニュージーランド(44%)、ニカラグア(173%)が伸びている。ベラルーシからの水産物輸入量は98%拡大(ベラルーシは内陸国)。乳製品輸入市場に占めるベラルーシの割合は54.7%から72.1%まで拡大した。ホンジュラスからの野菜の輸入が増えており、カボチャ、ズッキーニ、サツマイモは140倍になった。ロシア連邦獣医療・植物衛生監督庁は対抗措置発動後の2ヶ月で、前の年の同じ時期と比べて2倍の許可を外国の供給者に与えている。許可を得たのは主に南米、アジアの生産者であり、その製品が減少した輸入を補っている。

 「この結果は予測可能で、そこそこ良いものだと思っている。唯一の問題は、これほどの量に対応できるような物流の切り替えを、1ヶ月半で実施するのが難しい点」と、ロシアの投資会社「フィナム・マネジメント」のアナリストであるマクシム・クリャギン氏は述べた。特定種の製品の輸入が急に止まると、小売の不均衡や価格上昇が起こることは、予測可能だった。「それでもこの負の影響が、物流切り替えコストなどと関連する一時的なものであり、近い将来状況が変わると考えられるような根拠はそろっている」

 

不足は危うい傾向なのか

 ロシア政府は8月7日、ウクライナ情勢をめぐって対ロシア制裁を科したアメリカ、EU諸国、カナダ、オーストラリア、ノルウェーなどの国の農水産品の禁輸目録を発表した。対象品目は牛乳、チーズを含む乳製品、大型有角家畜の肉、家禽の肉、豚肉、野菜、果物、卵、魚、甲殻類、軟体類、その他水生無脊椎動物。

 クリャギン氏によると、生じた不足は他の国からの輸入拡大と国内生産拡大で補えるという。「ただ、国内生産で補うのは時間がかかるし、大規模な投資などの追加的条件も要する」

 ロシアの投資会社「UFS」の主任アナリスト、アレクセイ・コズロフ氏はこう話す。「新しい供給者に切り替える計画の一部は、当初から最大の効果を追及するものだった。輸入切り替えプログラムが失敗したと考えるための根拠はなく、しばらくたってからこの方向性で著しい改善を見るかもしれない」