「石油が使えるのはあと53年」

タス通信

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世界の石油とガスの可採埋蔵量は、今後数十年分の使用をまかなえる程度だという。「世界石油会議」第21回モスクワ大会が6月15日から19日まで開催され、イギリスの大手石油会社「BP」のアナリストがこのような予測を発表した。

採掘ペースの速いロシア 

世界石油会議

「世界石油会議」は、世界最大の石油ガス分野のイベント。第1回目は1933年にロンドンで行われた。前回のモスクワ大会は1971年の大会。今年はアラブ諸国、中国、インド、アフリカ諸国や、欧米に本社を置く国際的な企業の幹部などが出席した。ウクライナ情勢に関連して、欧米の政府から欠席するよう圧力がかかっていたが、実際に欠席したのはカナダのアルバータ州とそこで活動する企業だけだった。

 石油は依然として、世界の主要な燃料であるが、ここ14年、その割合は落ち込んでおり、昨年は33%以下であった。世界で現在の採掘量を維持した場合の石油の可採年数は53年、ガスは55年だという。

 昨年世界で生産された石油の12.9%をロシアが占めている。世界の首位に立っているサウジアラビアとの差はわずか0.2%。だが証明済みの埋蔵量の割合では、その開きがはるかに大きくなる。ロシアの地下に集中する石油は世界の5.5%。つまり、採掘のペースが速いということになる。

 

シベリアの鉱床開発に今後20年で300

 ロシアは以前と同様、シベリアを軸としている。アルカディ・ドヴォルコヴィッチ副首相の予測によると、今後20年で東シベリアの鉱床の開発とパイプラインの敷設に3兆ドル(約300兆円)以上が投じられる。また東方面への石油および石油製品の輸出量は、2035年までに12%から23%に拡大する。ヨーロッパ市場では石油製品の消費が減少しているが、中国や他のアジア太平洋地域の国では逆の現象が起きているため、予測は客観的なものだ。

 

 それでもヨーロッパは当面、ロシア産ガスおよび石油の主要な買い手であり続ける。

 現在は石油ガス会社の前に、生産油指数の向上と、埋蔵難採油の収益性の高い開発を可能にする現代技術の応用という課題がある。ロシア政府は現在、石油分野で石油輸出税を引き下げ、鉱物資源採掘税を引き上げるという対策について検討中である。

 

ロシアのシェール革命は

 BPのロバート・ダドリー業務最高責任者は、シェール層の開発において非常に有望な4ヶ国のひとつとして、ロシアをあげている(他にはアルジェリア、中国、アルゼンチン)。

 BPの報告書には、2035年までに南アメリカで1日70万バレル、ロシアで1日80万バレルのシェールオイルが採掘されるようになると記されている。

 一方で、国際エネルギー機関(IEA)の関係者は、アメリカのシェール革命が他の国でもくり返されたり、シェールオイルが近い将来、市場に著しい影響を与えたりするとは考えていない。

 アメリカでシェール層のオイルの採掘量が急増したことで、サウジアラビアとベネズエラはアジアを中心とする、他の販売市場を探すことを余儀なくされた。

 アメリカのエネルギー情報局(EIA)は以前、ロシアのシェールオイルの埋蔵量がアメリカよりも多いと発表していた。

 ロシア最大のシェール鉱床はバジェノフ層。埋蔵量は1兆2400億バレルで、イギリスの「エコノミスト」紙調査部門の「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」のアナリストによると、2010年代終わりまでに1日100~200万バレルの追加的な採掘量が期待できる可能性があるという。

 

*以下の記事を参照。

ロシースカヤ・ガゼータ(ロシア新聞)

RBCデイリー紙