金融市場は誰の手中にあるか

ロシア連邦貯蓄銀行の子会社「ズベルバンク CIB」のアナリストによると、ロシアの浮動株の約70%を外国人投資家が保有しているという=ロシア通信撮影

ロシア連邦貯蓄銀行の子会社「ズベルバンク CIB」のアナリストによると、ロシアの浮動株の約70%を外国人投資家が保有しているという=ロシア通信撮影

ロシアの金融市場に一定の影響力を及ぼすのは、これまでと同様、外国人投資家のようだ。ロシア連邦貯蓄銀行(ズベルバンク)の子会社「ズベルバンク CIB」のアナリストによると、ロシアの浮動株の約70%を外国人投資家が保有しているという。ロシアの投資家は2008~2009年の金融危機以降、市場への警戒を続けている。

 専門家の試算によると、2013年第3四半期のロシアの発行機関の浮動株は、2130億ドル(約21兆3000億円)。うち1210億ドル(約12兆1000億円)が、外国人投資家によるロシア企業への投資だった。これはアメリカ系金融情報調査会社「ファクトセット」のデータで証明されている。

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 ロシアの機関投資家(銀行、年金基金、保険会社)は、290億ドル(約2兆9000億円)を投じている。さらに、ロシア系金融情報会社「インヴェスト ファンズ・ル」の試算では、10億ドル(約100億円)がロシアの投資信託会社から投じられた。アナリストの試算によると、ロシアの民間投資家は、浮動株 の約10%を保有しているという。

 残りの420億ドル(約4兆2000億円)は、海外のヘッジファンドとロシアのファンドが1:2の割合で保有しているようである(自ら情報の公開は行っていない)。

 ロシアでは、能動的投資家の3分の1がアメリカのファンド、他の3分の1がヨーロッパ大陸のファンド、残りのうち、4分の1がイギリスのファンドである。最大の外国人投資家はノルウェー政府年金基金(50億ドル≒5000億円以上)で、バンガード・エマージング・マーケット・ストック・インデックス・ ファンド(約47億ドル≒4700億円)、オッペンハイマー(30億ドル≒3000億円弱)と続く。

 

及び腰のロシア人投資家 

 2008~2009年の金融危機まで、ロシアの浮動株の約60%を外国人投資家が保有していた。

 専門家によると、ロシアの金融市場において外国人投資家の割合が大きいことは、良いシグナルだという。これは市場が成長していることを証明している。しかしながら、これは急速な資金流出のリスクも生む。

 ロシア企業の浮動株を保有する外国人投資家の増加は、外国からの投資の拡大だけでなく、ロシアの市場参加者による株式投資の減少とも関係している。イン ヴェストファンズ・ルのデータにもとづいたコメルサント紙の試算では、ロシア人投資家が2009年初めから株式投資信託だけで得た額は、7億5000万ド ル(約750億円)ほどだという。ロシア系投資管理会社「シマルグル・キャピタル」のドミトリー・サドフスキー社長によると、ロシア人投資家は 2008~2009年の危機で受けたショックが大きすぎて、いまだに株式投資を警戒しているという。このような消極的姿勢により、外国人がロシアの金融市場の規模に与える影響は、依然として強いままとなっているわけだ。「ロシア人投資家が大きな影響を持つためには、浮動株全体の50%以上を保有しなければ ならない」。

 

コメルサント紙ヴェドモスチ紙の記事を参照。