「ヤマルLNG」に日本の企業連合が参入か

ノヴァテクは、「ヤマルLNG」プロジェクトの10%マイナス1株を日本とインドのコンソーシアムに売却する可能性がある=ロイター通信撮影

ノヴァテクは、「ヤマルLNG」プロジェクトの10%マイナス1株を日本とインドのコンソーシアムに売却する可能性がある=ロイター通信撮影

独立系の天然ガス生産企業ノヴァテクは、「ヤマルLNG」プロジェクトの10%マイナス1株を日本とインドのコンソーシアムに売却する可能性がある。

 2年前、フランスのトタルが、4億2500万ドルで20%、9月には、中国の中国石油天然気集団(CNPS)が、10億ドルでそれと同じだけの株を購入した。ノヴァテクは、支配株を保有し、残りの10%マイナス1株をもう一つのパートナーに売却する意向だった。

 現在、その株を日本の企業連合(三井と三菱)とインドの企業連合(石油天然ガス公社〔ONGC〕、インディアン・オイル、ペトロネットLNG)の間で折半させる可能性が協議されている。これについては、「ヴェードモスチ」紙が報じている。合意が達せられれば、少なくとも日本のコンソーシアムとは年内に協定が調印されうる。同紙によれば、12月25日から27日にかけて、日本の公式代表団のモスクワ訪問が予定されている。

 

開発が容易なヤマルLNG

 投資会社「アンコールインヴェスト」のアナリストであるセルゲイ・ヴァフラメエフ氏の評価では、「ヤマルLNG」の10%は、およそ5億ドルであり、ロシア科学アカデミー・エネルギー研究所・石油ガス複合体課のタチヤーナ・ミトロワ課長によると、最小限の出費でそれだけの株を保有すれば、プロジェクト実現の経過に関するすべての情報を入手し、ガス購入契約締結の面で優位に立つことができる。「ヤマルLNG」への強い関心は、それが開発費を抑えられる陸上のガス田を資源ベースとする世界でも数少ないプロジェクトの一つであることに起因しているという。

 

2017年稼動開始の予定 

 「ヤマルLNG」は、ユジノ・タンベイスコエ産地を資源ベースとする年間生産量1650万トンの液化天然ガス工場の建設プロジェクトを進めており、このプロジェクトは、サベッタ町における海洋港の創設や砕氷クラスのタンカーの建造も見込んでいる。最初のタンカーは、2016年に出港し、「ヤマルLNG」プロジェクトの枠内における最初のLNG生産ラインは、2017年に稼働を開始する予定だ。

 

記事全文(露語)

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