ロシアの航空機が、ル・ブルジェ空港で開催されているパリ国際航空ショーで、大成功を収めている =AP通信撮影
国営兵器輸出会社『ロスオボロンエクスポルト』のアレクサンドル・ミヘーエフ副社長は、記者会見で、初日にはヘリコプターMi-28NE『ナイト・ハンター』の輸出契約が調印された、と述べたが、航空ショーにおける最初の『ナイト・ハンター』の輸出契約がどの国といかなる規模で結ばれたかは明らかにしなかった。先に、メディアでは、イラクがロシアに『ナイト・ハンター』40機を発注したとの報道が流れていた。
Mi-28N は、軍用多用途ヘリコプター。ロシア軍は、Mi-28を攻撃ヘリコプターとして50機以上導入している。
航空ショーの枠内で、『ロスオボロンエクスポルト』社は、このほか、超機動多用途戦闘機Su-35および訓練用戦闘機Yk-130ならびに軍用偵察攻撃ヘリコプターKa-52『アリゲーター』の輸出契約に調印するものとみられる。これらの航空機は、これまではもっぱら自国の空軍のために生産されてきたが、現在は輸出の段階を迎えている。『ロスオボロンエクスポルト』社の代表団を率いるセルゲイ・コールニェフ氏によれば、これら三つ航空機に関してはすでに外国の発注者との間で交渉が進められている。
『ロスオボロンエクスポルト』社の代表団長よりやや後れて、ル・ブルジェでの航空ショーで、アレクサンドル・ミヘーエフ氏は、ヘリコプターKa-52の最初の契約が調印されたことを明らかにしたが、その額や国名には言及しなかった。ル・ブルジェのロシア代表団筋によれば「契約は2012年の協定の枠内でイラクと調印された」とノーボスチ・ロシア通信社は伝えている。
軍用偵察攻撃ヘリコプターKa-52『アリゲーター』 画像提供:テレビチャネル「ズベズダ」
この消息筋は、事実上それがイラクによるロシア製兵器の購入に関する大型の二国間協定の枠内での最初の契約である点を強調し、「こうして40億ドルを超える協定が発効しているとみなすことができる」と語った。
また、民間航空機についても最初の契約が調印された。航空機リース会社『イリューシン・ファイナンス(IFC)』と『スホーイ民間航空機(GSS)』は、20機のロシア製SSJ100の供給の基本条件に関する協定に調印した。
20機のうち15機は東南アジアおよび中東の発注者のためにベーシック・モデルが、5機は外国の潜在的発注者のために飛行距離を増したニュー・モデルがリースされる。これらの飛行機の供給は2015年に開始されるが、供給先は明らかにされていない。
現時点で発注者に供給されたSSJ100は16機で、ロシアの航空会社『アエロフロート』と『ヤクーチヤ』、インドネシアの『スカイ・アヴィエーション』とラオスの『ラオ・セントラル』によって運用されているが、すでに179件のハードオファーがあるとGSSは発表している。
ル・ブルジェでの航空ショーでは、6月18日、最初のSSJ100がメキシコの航空会社『インタージェット』に引き渡される。同社は、10機のオプション付きで同機を合計20機発注した。
航空ショーの初日、『ロスオボロンエクスポルト』社は、また、アメリカ陸軍省との間でロシア製ヘリコプターMi-17をアフガニスタンへ30機供給する契約に調印した。
ル・ブルジェでの航空ショーの初日、オーストリアの『ダイヤモンド・エアクラフト・インダストリーズ(DAI)』とロシアの『ウラル民間航空機工場(UWCA)』は、多用途軽飛行機の共同開発および生産に関する協定に調印した。これは、19人以下の乗客を乗せて400~1000キロメートルを飛行できる航空機となる。
航空ショーの二日目以降も、ロシアの航空企業は、新たな巨額の契約を結ぶものと想われる。ル・ブルジェでの航空ショーの主催者は、契約総額1000億ドルという2011年の記録が塗り替えられるものとみているが、ロシアもその大きな一翼を担うこととなろう。
*元記事はこちら
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。