ロシアの広告代理店は、昨年第1四半期比5%減の80~83億ルーブル(約260~270億円)を費やした =AFP / East news撮影
ロシアの広告代理店は、今年の第1四半期、新聞と雑誌の広告に、昨年同期比5%減の80~83億ルーブル(約260~270億円)を費やした。ロシア広告代 理店協会の専門家がこれを調査した。減少したのは印刷媒体のみで、ロシアの広告市場全体で第1四半期に費やされた額は、昨年同期比14%増の 700~710億ルーブル(約2270~2300億円)だった。
出版物の収入の中では広告収入の落ち込みがもっとも激しく、11%の減少、金額にして23~24億ルーブル(約75~78億円)減となった。昨年度の出版物の広告収入は1%減だったため、その後急速に減ったということになる。新聞と雑誌は第1四半期で広告収入を2%減らしている。
アルコール広告の禁止が打撃に
収入が減少した主な理由は、今年1月に施行されたアルコール広告を禁止する法律だと、調査会社「ビデオ・インターナショナル」の専門家、アレクサンド ル・エフレモフ氏は話す。新聞社「コムソモリスカヤ・プラウダ」のウラジスラフ・ゲムスト社長と、出版社「ハースト・シュクリョフ」のヴィクトル・シュク リョフ社長もこれを認める。ゲムスト社長によると、アルコール広告は新聞に最大5%、雑誌に最大20%の広告収入をもたらしていたが、他の広告がマイナス 分を補うような予算の増額を行っていないため、市場が低迷してしまっているのだという。
出版社は第2四半期の改善を期待していない。6月からは新聞と雑誌のタバコの広告も新たに禁止されるようになるため、その影響を受けるからだ。
タバコの メーカーは現在、多額の予算を投じて最後の宣伝を行っているが、それでも6月に消える広告収入を補うことはできないとシュクリョフ社長は説明する。ゲムス ト社長によると、出版物のタバコの広告収入は全体の2~3%を占めているという。
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