特区運営会社「OEZ」前社長 オレグ・コスチン氏=コメルサント紙撮影
ー最も成功した例は?
成長率が最大なのは工業特区です。なかでも投資額、生産高、雇用創出の面ではタタールスタン共和国のアラブガ特区とリペツク州の特区がトップです。
ーフォードやヨコハマといった世界的な大手も最新・最先端ではなく従来型製品を生産しているのはなぜ?
これらの企業は工業特区で活動しています。工業特区の主な目的は輸出製品の生産に直接投資を呼び込むことです。ヨコハマ(横浜ゴム)とフォード・ソラーズ(米フォード社と露ソラーズ社の合弁)はその分野のトップ企業であり、自動車部品企業集団の中核となっています。これらの会社に続いて、他の企業も進出してくるのです。
ー税優遇措置がなければ企業は進出しない?
世界を相手に競争しているため特区が必要なのです。外国企業誘致には、税優遇だけでなく、快適な行政環境やインフラ整備、国の支援が必要です。希望企業すべてを経済特区に受け入れるわけではありません。知識集約型の企業、あるいはロシアで競合しない製品を生産している企業を選ぶようにしています。
ー特区で成功例と失敗例があるのはなぜ?
地元政府の積極関与が成功の条件です。敷地の問題で地元が動かなかったクラスノダール地方の観光特区は閉鎖になりました。
ー新しい特区計画は?
昨年のプスコフ州とカルーガ州に続いてタタールスタンに二つ目の特区ができました。特区で快適な生活ができるように条件を整えていきます。
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