沿海地方、ナホトカ市ターミナル 写真提供:http://www.rosneft.ru
「ロスネフチ」が中国への石油輸出を拡大するという情報は、1月初めにマスコミで伝えられていた。同社によるロシアの石油会社「TNK-BP」の買収にあたり、資金調達が必要なことが、この協議と関係している可能性がある。「TNK-BP」は、イギリスの大手石油会社「BP」と、ロシアのコンソーシアム「AAR」が折半出資している会社だ。
ただロシアの商業銀行「ライファイゼンバンク」のアナリスト、アンドレイ・ポリシチュク氏は、「ロスネフチ」がすでに総額310億ドル(約2兆9000億円)の融資を受けることで複数の銀行と契約を済ませていること、また100億ドルから150億ドル(約9000億円から1兆4000億円)をトレーダーから前払いで受け取る可能性があることなどを理由に、協議との関係性には疑問を示した。「『TNK-BP』の買収には約450億ドル(約4兆2000億円)が必要だが、『ロスネフチ』の保有残高を考えれば、すでに買収には十分足りている」。
同氏によると、仮にトレーダーが前払いを拒んだとしても、100億ドルから150億ドル(約9000億円から1兆4000億円)の融資を中国から受ければ、十分すぎるほどになるという。「インテルファクス」ニュースによると、「ロスネフチ」の現在の利率はライボー(LIBOR)+0.35%~8.49%だが、新たな融資はライボー+2.5%になるという。中国がより自国に有利な利率を提案する可能性があると、ポリシチュク氏は考える。
*記事全文(ロシア語)
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