ドーピング使用に刑事罰適用も

オリガ・カニスキナ選手=

オリガ・カニスキナ選手=

アントン・デニソフ撮影/ロシア通信
 ロシアのスポーツ界のドーピング問題を解決するため、また世界のスポーツ界におけるロシアの陸上競技選手のイメージを改善するため、ロシア・オリンピック委員会(ROC)付属の新しい組織、反ドーピング委員会が、改革を提案した。

 ロシアのスポーツ選手は今後、ドーピングを使用した場合、刑事責任を問われるかもしれない。このような法案がすでに、ロシア下院(国家会議)に提出されており、近々審議される。

 これはROC付属反ドーピング委員会の提案の中で、もっとも衝撃的なもののひとつ。反ドーピング委員会は、ドーピング・スキャンダルの真っただ中に、ウラジーミル・プーチン大統領の提唱により、新たに設置された組織。反ドーピング委員会は8日、モスクワで第1回目の会議を行った。

 国際オリンピック委員会(IOC)の名誉委員で、反ドーピング委員会の委員長であるヴィタリー・スミルノフ氏によると、反ドーピング委員会の主な課題は、ドーピングを防止する国家計画を作成、導入すること、統一された透明性の高い反ドーピング体制を、世界のスポーツ界に提案すること、IOCおよび「世界反ドーピング機関(WADA)」との関係を正常化すること。

 反ドーピング委員会の主な目的とは、IOCとWADAから今年12月を期限として提示された条件に対応することだという。12月のIOC理事会で、ロシアに対する制裁が継続されるかどうかが決まる。

 反ドーピング委員会は、「ロシア反ドーピング機関(RUSADA)」を財政的に国家機関から独立させようとしている。イギリスのアンチ・ドーピング機構と同様に、国家予算から資金を直接確保することになると、スミルノフ委員長は話している。

 RUSADAの関係者に対する改革もある。RUSADAの設立関係者で入れ替え、また役員会でも入れ替えがあるかもしれない。

 

問題を全面的に否定せず

 反ドーピング委員会は、ドーピング・スキャンダルの際に明るみに出た問題を解決するために設置された。このスキャンダルにより、パラリンピックのロシア代表全員を含む、ロシアの選手の多くが、リオデジャネイロ夏季五輪に参加できなくなった。

 ドーピング・スキャンダルをロシアに対する政治的圧力の一環と考える役人や社会の代表者もロシアにはいるが、スミルノフ委員長は、ロシアでドーピングとの闘いに十分な注目が集まっていなかったことを認めている。

 政府関係者はスミルノフ委員長に同調しているようで、反ドーピング委員会の助言が法律にとりいれられるかもしれない。

 「これ(委員会の活動)がロシアの反ドーピング・システム、ロシアのスポーツ体制の信頼回復につながってくれれば。ドーピングの話の一部は本当であり、それを排除すべく、自分たちの活動を変えていく必要がある」とのアルカジー・ドヴォルコヴィチ副首相の言葉を、「Rスポルト」紙が伝えている。

 

ロシア・スポーツのイメージ

 ロシア・サッカー連盟の名誉会長で、反ドーピング委員会の委員であるヴャチェスラフ・コロスコフ氏は、同委員会の対策によって国際社会におけるロシア・スポーツへの信頼を回復できればと期待する。

 「スミルノフ委員長は第1回目の会議の後、この委員会の設置を歓迎するとのメールをIOCとWADAから受け取ったことを伝えた」とコロスコフ委員はロシアNOWに話した。

 反ドーピング委員会の別の委員で、ロシア・スポーツ格闘技連盟の理事であるミハイル・マミアシヴィリ氏は、ロシア・スポーツのクリーンなイメージをつくるためではなく、ロシアに存在するドーピングの問題を解決するために委員会が招集されたのだと話す。「ロシアに問題があることを誰も隠していない。オープンかつ体系的に闘っていく必要があるだけ」とロシアNOWに述べた。

 反ドーピング委員会の提案は、9月18日の任期満了に伴う下院選挙の後で新しい議員らによって話し合われる、最初の問題の一つになる。

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