ロシア代表の障がい者スポーツ選手は、9月7日開幕のリオデジャネイロ夏季パラリンピックに参加しない=
ミハイル・モルダソフ撮影リオデジャネイロのスタジアムにロシアの国旗が揚がることはもうない。ロシア代表の障がい者スポーツ選手は、9月7日開幕のリオデジャネイロ夏季パラリンピックに参加しない――。8月23日、スポーツ仲裁裁判所(CAS)が、ロシア・パラリンピック委員会の、露選手排除の決定に対する訴えを退けたことで、明らかになった。
露選手不参加の可能性は、国際パラリンピック委員会(IPC)が7日、ロシア・パラリンピック委員会を資格停止にし、ロシア代表の障がい者スポーツ選手をすべての国際大会から排除すると発表したときから高まっていた。
このような厳しい決定の理由とされたのは、リチャード・マクラーレン氏を委員長とする世界反ドーピング機関(WADA)の特別委員会が発表した、ロシア代表の検体35個が陽性であったなどとする報告。この陽性の検体は、ロシア当局により2012-2015年の期間に、とりわけソチ冬季五輪の時期に、隠蔽されたという。WADA によれば、これらの事件は、ロシアで国家主導でドーピングが隠蔽されていた証左にほかならない。
法的な措置としては、ロシアは既に、CAS決定に関し、スイス最高裁に訴えることを明らかにしている。これについては、ロシア・パラリンピック委員会のCASに対する利益を代弁するアレクセイ・カルペンコ弁護士が、露国営テレビ「ロシア24」に語った 。「しかし、審理は1,2年かかるので、いずれにせよ、ロシアの障がい者スポーツ選手は、リオ・パラ輪には参加できない」。弁護士はこう指摘した。
これら一連の出来事に先立ち、国際オリンピック委員会(IOC)は、IPCと同様の状況にあって、WADAのロシア選手排除の勧告を受けたものの、全選手団を排除することはせず、各種目の国際団体に決定を委ねた。その結果、ロシアは、金メダル19個、銀メダル18個、銅メダル19個の合計56個を獲得。メダル獲得数ランキングの暫定集計では、アメリカ、イギリス、中国に次ぐ第4位となった。
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