Imago Sport/Legion Media撮影
ISUのデビッド・ドア副会長はこう述べた。「リプニツカヤは確かに罰金を科せられた。規定にははっきりとメダル授与式出席は義務と記されているし、大会の前には必ず、代表団の役員に規定と違反した場合についての警告が行われる」
リプニツカヤは演技終了後にそのままホテルに戻ったため、金メダルを獲得したロシアのエリザヴェータ・トゥクタムィシェワと銅メダルを獲得した日本の村上佳菜子のみが授与式に参加した。
ISUグランプリシリーズの規定によると、授与式欠席で賞金の一部が罰金として差し引かれる。銀メダルの賞金は1万3000ドル(約130万円)だが、罰金が具体的にいくらだったのかはわかっていない。
リプニツカヤの授与式欠席についてのコメントを、ロシア・フィギュア・スケート連盟が伝えている。「フリーの演技で失敗して激しく混乱してしまい、何も考えられないほど憔悴してしまった。他の選手の演技を見る気力もなかった」
フリーで失敗し、優勝を逃したショックで、スケジュールを確認することを忘れていたという。主催者とすべてのファンに謝罪し、起こったことについて、こう説明した。
「電話がかかってきて、『2位になったロシア代表の選手ですか』と聞かれたので、『はい』と答えると、『今女子選手のメダル授与式が行われていますが、どこにいるのですか』と聞かれたので、『ホテルです』と言ったら沈黙があって、そのまま電話が切れた。髪の毛は濡れていて、メイクも落としていたし、衣装はクローゼットにしまってあった。会場まではタクシーで15分。タクシーもつかまえなければならない。服を着てホテルのロビーに降り、タクシーをつかまえて出発しようとしたら、また電話がかかってきて、すべて終了したと。ショックでまた動揺してしまった」
ロシア・フィギュア・スケート連盟のヴァレンチン・ピセエフ会長は「ソビエツキー・スポルト」紙にこう話した。「47年フィギュア界で仕事をしているが、授与式欠席なんて聞いたことがない。リプニツカヤはこれについてすでに釈明し、ファンと主催者に謝罪の意を伝えた。自分の(フリーの演技の)失敗で激しく動揺し、落ち込み、ホテルに戻ったと言った。まだ若いから仕方がない。リプニツカヤを批判しないでほしい」
リプニツカヤはロシア・フィギュア・スケート連盟にこう説明した。「正直、自分でも何が起こったのかよくわからない。何も起こらず、何も成功しなかった。今までの人生で一番ひどい滑りだった」
リプニツカヤは中国杯の初日、ショート・プログラムで順調な滑りを見せて首位に立っていたが、フリー・プログラムでミスをくり返し、合計点でトゥクタムィシェワを20ポイントほど下回って、2位に終わっていた。フリーだけではアメリカのポリーナ・エドモンズや村上より点数が低かった。
*以下の記事を参照
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