サッカー露代表の注目選手

イーゴリ・アキンフェエフ=Imago/Legion Media撮影

イーゴリ・アキンフェエフ=Imago/Legion Media撮影

2014年FIFAワールドカップ・ブラジル大会もいよいよ開幕だ。ロシア代表は初戦の韓国戦(日本時間18日7:00、TBS系列生中継)、ベルギー戦(日本時間23日1:00、日本テレビ系列生中継)、アルジェリア戦(日本時間27日5:00、日本テレビ系列生中継)に向けて、最終調整を行っている。今大会ではダーク・ホース的なチームと言えるだろう。ロシア代表には海外でプレーしている選手は一人もいないし、ファビオ・カペッロ監督を除いて、無名の人物ばかりだ。ロシアNOWが代表で注目に値する選手を、ポジション別に特集した。

イーゴリ・アキンフェエフ(ゴールキーパー)、28歳、背番号1

イングランドの「マンチェスター・ユナイテッド」が数年前、アキンフェエフに注目した。アレックス・ファーガソン監督がエトヴィン・ファン・デル・サールの代わりとして獲得を望んでいたことを、ピーター・シュマイケルが最近になって明らかにした。アキンフェエフがこの時ケガをしたため、移籍は実現しなかった。

 アキンフェエフ(CSKAモスクワ)の統計をみると、40歳ぐらいの選手のように感じてしまう。CSKAで400試合以上、代表で約70試合に出場し、プレミアリーグで5回優勝、UEFAヨーロッパリーグで1回優勝、その他さまざまな国内記録をマークしている。

 16歳でシニアデビューし、17歳でCSKAの主要なキーパーとなり、チームを久々の優勝に導いた。以降、ロシア強豪クラブのシンボルとなり、代表からの脱落はケガによるものだけだった。 

 存在感はあるものの、大きな大会で代表の中心キーパーを務めたのが1回だけというのも興味深い。フース・ヒディンク監督率いる代表で1番をつけ、UEFAユーロ2008に出場。ロシア代表は準決勝まで進み、3位を獲得した。この4年後、重いケガから復帰したアキンフェエフは、ロシア代表キーパーのヴャチェスラフ・マラフェエフの代役ゴールキーパーとしてUEFAユーロ2012に同行。代表はこの時グループリーグで敗退している。

 

セルゲイ・イグナシェヴィチ(ディフェンダー)、34歳、背番号4


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 ソ連時代からのある伝統が、現在のロシアにも引き継がれている。それはロシア・サッカー連盟がシーズンの終わりに、各ポジションで3人の優秀な選手、計33人の一覧をつくるというもの。2001年からセンターバックの最優秀選手に選ばれ続けているのが、イグナシェヴィチ(CSKAモスクワ)。これは記録である。

 イグナシェヴィチは「トルペド・モスクワ」に入団したが、トップクラスの選手になったのは「ロコモティフ・モスクワ」に移籍してから。ここで初の優勝を遂げた。このポジションとしてはそれほど高くない186センチメートルという身長だが、驚くほど正確なポジショニングをする。セット・プレーなどが行われる敵のペナルティ・エリアでも頭で見事にプレーし、ペナルティー・キックも得意だ。これまでのキャリアで50回以上ゴールを決めている。走る速度がそれほど高くないことが弱点だが、この34歳のベテランに代わる選手は代表にいない。

 

アラン・ザゴエフ(ミッドフィールダー)、24歳、背番号10


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 ザゴエフ(CSKAモスクワ)ほどヨーロッパで報道されるロシア代表選手はいない。ヨーロッパでもっとも才能のある若手選手のリストにしばしば名前があがる。ブラジルW杯はキャリアを決定づけるかもしれない。

 17歳ですでにCSKAのトップチームで得点し、ロシア・カップで最初の優勝を経験。当時からイングランドの「トッテナム」や「チェルシー」などが関心を示していた。だが本人はCSKAに残った。

 ザゴエフには、スピード、ドリブル、打撃力、フィールドでの視覚、ゴールへの嗅覚と、10番を背負うためのすべての質が備わっている。だが、自制力のなさ、困難な状況下で感情のコントロールができないという欠点が、足を引っ張っている。今まで5度レッドカードで退場した経験があり、毎回スキャンダルや争いに発展している。怒りっぽいことが、今大会で障害になるかもしれない。

 

アレクサンドル・ココリン(フォワード)、23歳、背番号9


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 ココリン(ディナモ・モスクワ)は、ヨーロッパの一流クラブのスカウトがブラジルで注視する、ロシア代表の一人だろう。ココリンにはスターになる素質が備わっている。

ココリンは代表の記録保持者。2013年9月6日、ブラジルW杯欧州予選の対ルクセンブルク戦で、21秒にゴールを決めている。ロシア代表としてはもっとも早いゴールである。

17歳でディナモのトップチームの選手になった。ただ名声や大金が必ずしも成長に寄与したわけではなく、2010年は1ゴールも決めることができなかった。次のシーズン、ロシアの最優秀若手選手に選ばれると、安定を見せ始め、一昨年と昨年は10ゴールずつ決めることができた。

 その外見からロシアのジャスティン・ビーバーと呼ばれているココリンは、代表としてUEFAユーロ2012に行き、交替で出場を果たした。