パラリンピック開幕が間近

2014年ソチ冬季パラリンピックに出場する選手は、開幕に向けて調整を続けている=ロシア通信撮影

2014年ソチ冬季パラリンピックに出場する選手は、開幕に向けて調整を続けている=ロシア通信撮影

2014年ソチ冬季パラリンピックに出場する選手は、開幕に向けて調整を続けている。ソチ入りする選手のために、海岸部と山岳部のパラリンピック村は、すでにその扉を開放した。

 開催期間は3月7日~16日。67人からなるロシア選手団は、アルペンスキー(スノーボードクロスを含む)、バイアスロン、クロスカントリースキー、アイススレッジホッケー、車椅子カーリングのすべての競技に参加する。

 

パラリンピック村は受け入れ準備完了

 パラリンピック村はすでに、各国の選手や代表団を受け入れる準備を完了。海岸部と山岳部の2ヶ所の村があり、開催期間中は45ヶ国約1600人の選手と役員が利用する予定。2000人のパラリンピック村の職員とボランティアは、利用者の快適な滞在のために活動する。出入り口のスロープ、入りやすいシャワールーム、低い洗面台とスイッチ、廊下に並ぶ自動ドア、音声装置、リフトの特別なボタンなど、体の不自由な選手に必要な設備がすべて設置されている。

 海岸部のパラリンピック村「ウサジバ」には、350人の選手と役員が入る。村長を務めるのは、夏季パラリンピックの水泳で金メダルを2個獲得している、世界記録保持者のオレシャ・ヴラドィキナ。海岸部競技場集積地に近接しているため、練習や試合への移動は10分以内で済む。「ウサジバ」を利用するのは、アイススレッジホッケーと車椅子カーリングに参加する選手。

 山岳部のパラリンピック村の村長は、冬季パラリンピックで6回、世界選手権で7回、ヨーロッパ選手権で4回優勝している、クロスカントリーのセルゲイ・シロフ。クロスカントリー、バイアスロン、アルペンスキーの選手がこの村に入る。標高1100メートルの場所でアルペンスキー・センターやスノーボード・パークと隣接し、競技会場となる山岳部集積地までの距離は10キロメートル。村内および村から競技会場までの交通機関は24時間運行する。ゴンドラ「ローザ・フトル」の乗り場2ヶ所も近くにある。

 

ホセ・カレーラスが歌う

 パラリンピック組織委員会は開催期間中、多様かつ特別な文化プログラムを実施する。演劇フェスティバル、全ロシア創作コンクール「世界級」と「オリンポスのテクスチャ」の優勝者のパフォーマンスを見ることができる。またロシアや世界のスターが4年前から待ち望まれていた一大スポーツ・イベントのフィナーレを彩る。慈善フェスティバル「白いステッキ」では、伝説的なスペインの歌手、ホセ・カレーラスが美しい歌声を披露する。

 

聖火はイギリスを通過

 パラリンピックの聖地、イギリスのストーク・マンデビルで1日、パラリンピックの採火式と聖火リレーが行われた。

 国際パラリンピック委員会の決定により、2014年3月からこの街が聖火リレー・コースの義務的通過地点と定められた。採火後にパラリンピックの歌がうたわれ、その後イギリスからロシアへ、仮想的に聖火が渡された。イギリスで採火された聖火は、その後ソチで一つになるために、ロシアへ向かった。

 

「ボイコットはウクライナ問題を解決しない」

 組織委員会が心配していたのは、ウクライナ情勢に絡むパラリンピックのボイコット。ポーランドのドナルド・トゥスク首相は2日、オリンピックをボイコットしないよう自国の選手たちに呼びかけた。「ボイコットしてもウクライナの問題は解決しない。ポーランドの選手が出場を拒んだからといって、クリミア半島やウクライナで起きていることに影響を及ぼせるとは思わない」とロシア通信が言葉を伝えている。

 

元記事(露語)

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