日曜日に行われた決勝で、日本はロシアを破り、前大会の覇者ロシアは準優勝に甘んじた=ロシア通信撮影
自国で日本に完敗したロシア
グラナトキン・メモリアルの決勝では、アジアの雄が、ペテルブルグのクラブチーム「ゼニート」出身のドミトリー・ホムーハ監督の率いるロシアを3-0で下した。日本は、下馬評では優勝候補に名を連ねていなかったが、スピードとパワーに溢れた攻撃的なサッカーを見せ、ロシアは、2013年のユースの世界選手権で日本に敗れた雪辱を果たすことができなかった。
最強のメンバーで臨めなかったことを考慮すれば、ロシアの二位はまずまずと言える。ホムーハ監督のチームは、モルダヴィア、スロヴェニア、エストニア、スロヴァキアの四チームを破り、19得点3失点という大きな得失点差で決勝へ駒を進めた。
スロヴァキアは、1対1の引き分けで迎えたペナルティーキック戦(9対8)の末にトルコを破って三位となり、昨年二位だった地元サンクトペテルブルグのチームは、七位に沈んだ。
敗因を分析するホムーハ監督
ロシアチームの監督は、今回のロシアの戦いぶりをこれから詳細に分析するとして、またも日本に敗れた原因を性急に結論づけることはせず、次のように述べた。
「今日の試合では、いいチームと二軍のようなうちのチームの力の差が出ましたね。これからじっくりと分析をしますけれども。うちは世界選手権でも日本に負けていますが、敗北を分析の糧として、さらに成長します。今回の大会は、欧州のレベルで戦えそうな選手とそうでない選手を示してくれました。今回の日本チームは、世界選手権に出場したメンバーで構成されており、経験も戦術や技術もひじょうに高いレベルにありました。試合の分析は、感情的にならずに慎重に行う必要があります」
日本チームの内山篤監督は、決勝戦でプラン通りに試合を運んだ選手たちを称賛し、こう語った。
「うちのチームは、イメージ通りの戦いをして、結果を出してくれました。今後の課題は、オリンピック出場チームや日本代表チームで戦える選手の育成です。こうした大会へ参加することは、選手たちにとってスタイルを比較するいい経験となります。勝つのはいつも気持ちのいいものですが、今回、私たちには、優勝のほかにレギュラーでない選手の力を試すという狙いもありました」
表彰された「ゼニート」の選手
ペテルブルグのチーム「ゼニート」のゴールキーパー、マクシム・ルダコーフ選手は、大会ナンバーワンのキーパーと評価され、銀メダルのほかに個人賞も獲得した。ルダコーフ選手は、五試合のうち決勝戦を含む三試合に出場した。
最優秀ディフェンスには、ロマン・クリウリキン選手(サンクトペテルブルグ)、最優秀ミッドフィールダーには、渡辺凌磨選手(日本)、最優秀フォワードには、北川航也選手(日本)が、それぞれ選ばれた。ルダコーフ選手は、決勝戦の試合後、日本チームのスピードを指摘し、こう語った。「負けたのは悔しいですが、よく組織された素晴らしいチームに敗れたわけです。むこうは、これまでに同じメンバーでさまざまな大会に出場していますが、こちらは、編成されたばかりで今回が初舞台でした。日本は、組織力と巧みなボールコントロールでロシアを上回っていましたね」
この大会の優勝回数は、ロシア(ソ連)が17回で依然としてトップを走り、4回のドイツがこれに続き、韓国、ベラルーシ、フィンランド、イタリア、日本が、それぞれ1回となっている。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。