最初に終了した男子シングルには、18歳のマクシム・コフトゥンが、2005年以来初のロシア人選手として出場した。=ロイター/ボストーク撮影
グランプリファイナルの出場者は、グランプリシリーズ6大会の成績をもとに決定される。各選手は2大会にのみ出場する権利を有しており、それぞれの大会で1位から8位までの選手に3点から15点のポイントが付与され、合計ポイントの上位6人がフィナーレに出場できる。
コフトゥン5位、優勝は羽生
最初に終了した男子シングルには、18歳のマクシム・コフトゥンが、2005年以来初のロシア人選手として出場した。コフトゥンは、昨シーズン、ジュニアのグランプリファイナルで優勝し、今シーズン、シニアのグランプリファイナルの出場権を獲得した。今季のグランプリシリーズでは、北京大会とモスクワ大会で銀を獲得し、二度表彰台に上っていた。
コフトゥンは、ロシアに一枠しかない男子シングルのソチ・オリンピック出場者の有力候補で、エフゲニー・プルシェンコの最大のライバルだが、福岡では精彩を欠いていた。ショートプログラムでは、ところどころでミスが見られ、4回転トゥループの際に転倒したが、フリースケーティングでは、プログラムの難度を下げ、申し分のない滑りを見せた。
結局、コフトゥンは、合計得点233,24で五位に終わった。優勝は、地元日本の羽生結弦(293,25)、二位は、現世界チャンピオンのカナダのパトリック・チャン(280,08)、三位は、やはり日本の織田信成(255,96)だった。
15歳リプニツカヤが銀、優勝は浅田
女子シングルにはロシアから4選手が出場したが、獲得できたメダルは銀一つにとどまった。15歳のユリア・リプニツカヤは、192,07の合計得点を挙げ、ショートプログラムの4位から二つ順位を上げた。
リプニツカヤは、こう語る。「今回は具体的な課題は何もなく、自分のために精一杯滑るだけでした。モスクワ大会のフリーでの失敗を取り戻すという目標を自分に掲げていました。動揺を見せないようにしていましたが、やっぱりそれはありましたね。また失敗するんじゃないかって…。とにかく頑張るしかありませんでしたが、できる限りのことはしたと思います」
欧州選手権銀メダリストのアデリナ・ソトニコワは、逆に三つ順位を落とした。前半のショートプログラムでは理想的な滑りで二位につけたものの、フリースケーティングでは得点が伸びなかった(173,30)。
男子と同様に女子シングルも日本人選手の浅田真央が優勝した(204,02)。三位は、アメリカのアシュリー・ワグナー(187,61)。他のロシア人選手は、エレーナ・ラジオノワが4位(183,02)、アンナ・ポゴリラヤ(171,88)が6位だった。
ペアもドイツの宿敵に敗れる
ペアは、ショートプログラムで首位に立った現世界および欧州チャンピオンのタチアナ・ヴォロソジャル&マクシム・トラニコフ組(223,83)が、フリースケーティングでドイツの宿敵アリオナ・サフチェンコ&ロビン・ゾロコーヴィ組(227,03)に逆転された。三位は、中国の龐清&佟健組(213,98)だった。
グランプリファイナルを締めくくるアイスダンスは、世界選手権銅メダルのエカテリーナ・ボブロワ&ドミトリー・ソロヴィヨフ組(166,72)が、フリーで見事な滑りを見せたが、転倒がひびいて前半の三位から一つ順位を落とした。
この種目は、現世界チャンピオンのアメリカのメリル・デイヴィス&チャーリー・ホワイト組(191,35)とオリンピック・チャンピオンのカナダのテッサ・ヴァーチュ&スコット・モイア組(190,00)という不動の双璧が一位と二位を分け合い、フランスのナタリー・ペシャラ&ファビアン・ブルザ組(169,11)が三位に入った。
月末のロシア選手権で五輪代表を確定
今後、ロシアの選手には、12月22日から27日にかけてソチで開催される大事な国内選手権が控えており、その成績をもとに、ブダペストでの欧州選手権(1月13日~19日)およびソチ・オリンピックのロシア代表チームが編成される。
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