アレクセイ・フィリーポフ撮影/ロシア通信
ギリシャから特別機で搬送された聖火は、儀仗兵の出迎えを受けた。聖火を乗せた車は、200台以上のオートバイに伴走されつつ、赤の広場に到着。ここまで聖火を運んできたのは、ドミトリー・コザク副首相、ドミトリー・チェルヌイシェンコ組織委員会「ソチ2014」委員長、 IOC(国際オリンピック委員会)委員であるモナコ公国の元首アルベール2世公、スピードスケートで計6個の金メダルを獲得したリディア・スコブリコーワさんだ。
プーチン大統領が聖火リレーのスタートを宣言
聖火を迎えて、記念コンサートが行われた後、プーチン大統領が、クレムリンのスパスカヤ塔の門から、ボランティアとスポーツ選手を伴って現れ、ステージで自らトーチに点火し、聖火リレーを公式にスタートさせた。ギリシャから聖火を運んできたトーチは、組織委員会で保存される。
「今日は喜ばしい厳かな日だ。世界最高のスポーツの祭典、平和と友情を象徴する聖火が、ロシアに到着した。数分後には、巨大な我々の祖国をめぐるリレーが始まる」。こうプーチン大統領はセレモニーの意義を強調した。
リレーは、10月7日に、赤の広場のワシリエフスキー坂で正式にスタートする。最初の走者となる名誉は、シンクロナイズドスイミングで計5つの金メダルを獲得しているアナスタシア・ダヴィドワさんに与えられた。
約6万5000キロを1万4千人がリレー
ロシアでの聖火リレーは史上最長となり、123日間にわたって、西部のカリーニングラードから極東のウラジオストクにいたる、ロシアの全83自治体(連邦構成主体)の2900市町村を走破する。距離にして約6万5000キロを、1万4千人がリレーする。
来年2月7日の五輪開幕まで、聖火は地上の走者のみならず、飛行機、列車、雪上車、トロイカ、トナカイと犬の橇でも運ばれる。
さらには、世界最深のバイカル湖底に潜り、欧州最高峰のエルブルス山に上ったあと、国際宇宙ステーションに運搬され、そこからメインスタジアムの「フィッシュト」に届けられるという凝り様だ。
「おっと、消えちゃった!」
しかし、モスクワでの聖火セレモニーは、ハプニングなしには済まなかった。スポーツ潜水で17度世界選手権を制しているシャヴァルシュ・カラペチャンさんが第2走者として、まだクレムリン内を走っていたとき、手に持ったトーチの聖火が、数秒間消えてしまったのだ!しかし、すぐ脇にいたロシア連邦警護庁の職員がすぐにライターで点火。
チェルヌイシェンコ組織委員会委員長は、ツイッターでこうぼやいた。「職員が完全に弁を開けていなかったんです。次の走者からは、オリジナルの聖火で点火し直しました。まあ、こういうこともありますよ。これから6万5千キロのリレーが控えています」。
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