ロシアは、グループ戦とは異なり、今度は日本に29-5と圧勝して、ボウルを獲得、17位が決定した =ズラブ・ジャワハゼ / タス通信撮影
男子では、ベスト8入りしたチームはカップをかけて戦い、他のチームは、下位決定戦でプレートとボウルをめぐって争った。
ロシアの男子代表チーム監督のアレクサンドル・アレクセーエンコさんは、戦前に8強入りを最高の目標にしていたが、グループで、南アに0-31、スコットランドに5-21と大敗したため、日本戦の前にすでに、プレート・トーナメントに進出する可能性しか残っていなかった。
ところが、その日本戦で引き分けたので、その可能性も消え、ボウルをめぐって戦うことになった。
ボウル・トーナメントで目を覚ましたロシア男子
ボウル・トーナメントは日曜朝に始まったが、ここでロシアは“目を覚まし”、まずは初戦のスペインに17-7で快勝し、続いてウルグアイを38-0で粉砕。ボウル戦の決勝戦で、日本と再び対戦することになった。
ロシアは、グループ戦とは異なり、今度は日本に29-5と圧勝して、ボウルを獲得、17位が決定した。敗れた日本は18位となった。
「どのトーナメントで戦っているかなんてことは気にしてませんでした。下位チームの順位決定戦でも勝つのは気持ちいいですし、これはチームのみんなにとっても大事なことです。大会1~2日目の最初の失敗にもめげず、頑張ってくれて、感謝したいです。ファンと自分の国のためにプレーしましたね」と、ボウル戦終了後、アレクセーエンコ監督は語った。
ロシア男子チームにとって、7人制ラグビーW杯への参加は、今回が3回目。最初の2001年にはプレートを獲得したが、前回の2005年にはグループで4位に沈んでいた。
「女子はまだ勉強中だが、よくやってくれた」
全16チームだった女子のほうは、異なる方式で戦った。ロシア女子代表のパーヴェル・バラノフスキー監督は、少なくとも8強入りすることを目標にしていた。初戦は日本で、14-10で勝利し、次のフランス戦で、早くもベスト8進出を決められる可能性があった。
ところが、この試合、途中まで26-7と圧倒していたのに、その後3つのトライを立て続けに許し、結局26-26の引き分けに終わってしまった。
すべては次のイングランド戦次第ということになり、引き分けならベスト8進出が決まる状況だった。
ここでロシア女子は踏ん張り、17-14で激戦をものにする。試合後、マリーナ・ペトロワ選手は、「これで最小の目標は達成できました。後は、新たな高みを目指してがんばります!」と感激。
しかし、日曜日(30日)のカナダ戦で、試合終了間際にトライを許し、12-15と惜敗してしまう。
とはいえ、これで戦いは終わらず、今度は下位チームによる順位決定戦に回った。
そのプレート戦の準決勝で、オーストリアに5-7とまたも惜敗・・・。しかし、そんなに長くガックリしていたわけではない。
「立派なプレーでしたよ。一試合も大敗というのはなかったですしね」とバラノフスキー監督。「まあ、経験不足ですね。世界で一流のレベルにある選手は6~7人しかいません。他の選手はまだ勉強中というところですが、良いプレーをしてくれて、交代させるのがかわいそうでした。みんな、よくやってくれたと思います」。
晴天の霹靂
大会の最初の2日間は酷暑に見舞われ、気温は34度に達した。ところが、最終日の日曜(30日)、男子のカップトーナメント(8強)では、準決勝のニュージーランド対フィジー戦の最中に、一天にわかにかき曇り、激しい雷雨で、選手も試合の中継もストップ。
中断は丸1時間続き、その後再開したが、フィールドは涼しくなったかわりに、水たまりだらけとなり、その後の試合も、すべてこの悪条件下で行われた。
「天気といっしょにプレーも変わっちゃいましたね。ミスが続出で。観客には面白かったかもしれませんが、プレーするほうは大変でした。ボールはつるつるするし、フィールドは滑るし、まあ、観客に気に入っていただければ幸いです」。こうロシア男子チームのアレクサンドル・ヤニュシキン主将は語った。
7人制ラグビーは、試合展開の速さで、現在世界各国で人気急上昇中。今回のモスクワ開催のW杯は、7人制が実施される2016年リオデジャネイロ五輪に向けた試金石。次回のW杯は2018年に開催される。
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