=ロシア通信撮影
チケットの価格は
もっとも安いチケットは500ルーブル(約1500円)で、チケットの半数が3000ルーブル(約9000円)以下となる。コメルサント・ジェニギ紙によると、平均価格は6400ルーブル(約2万円)になるという。もっとも高いチケットは5万ルーブル(約15万円)で、開幕式のVIP席がこのような価格になる。ロシア人が伝統的に好む種目であるアイスホッケーは1200ルーブルから3万4000ルーブル(約3700円から10万円)、フィギュアスケートは1500ルーブルから2万3000ルーブル(約4500円から7万円)と、他の種目よりも少し割高だ。
ソチに行くのはロンドンに行くよりも安くなるが、バンクーバーよりは高くなる。それでも五輪組織委員会は、ソチ五輪を比較的安く楽しめると考えている。ドミトリー・チェルヌィシェンコ委員長はこう話す。「地元ロシアのチームにより多くの声援が集まるよう、ソチにはたくさんのロシア人に来てほしいと思っている。そのため、チケットの42%は、3000ルーブル(約9000円)以下に設定されている。冬季五輪としてはチケットがかなり安い方に入るだろう」。
初めはネットのみ、その後は販売拠点でも
チケット販売開始直後は、インターネットを通じてしか購入できない。その後、ソチ五輪公式サイトにリストアップされている販売拠点に、チケットが出回るようになる。支払い方法はVISAカードのみで、チケットに限らず、五輪ではどの支払いもこのように定められる。
ロシアの五輪組織委員会は、ロンドン五輪の過ちを繰り返さないようにした。ロンドン五輪ではチケットのほとんどがインターネット経由で販売されたが、その方法は希望者が予約申し込みをインターネットで行い、そこでVISAカードの番号も入力するというものだった。その後無作為に当選者が選ばれたが、4カ月以内に有効期限が切れるVISAカードでは、決済処理ができないという事態が発生したため、騒ぎとなったのだ。
ダフ屋対策に観戦者用パスポート導入
組織委員会がもっとも警戒することのひとつに、ダフ屋の存在がある。そのため今回の五輪では、「観戦者用パスポート」を用意した。ソチ五輪のチケットと観戦者用パスポートをセットで保持していないと、五輪の観戦ができなくなる。このパスポートは1枚でもチケットを購入した人なら、誰でも受け取ることができる。パスポートの手続きには、組織委員会のサイトから電子申込書を提出する必要がある。申込書は精査され、パスポートの発行が不可能と判断された場合は、チケット代が返金される。いかなる競技会場でも入場する時にパスポートの提示が必要で、なければチケットがあっても観戦することができない。
1月15日に反ダフ屋法も発効
ただこのパスポートについて、まだはっきりしていないこともある。例えばチケットを購入して、人にプレゼントする場合はどうなるかということだ。チケットを購入し、パスポートの申し込みが必要になって、手順通り行っても、別の人が行くとなると問題が発生する可能性がある。
パスポート以外にも、1月15日に特別な反ダフ屋法が発効したため、違法なチケット販売や配布には罰則が科せられることになる。つまり、プレゼントも該当してしまう可能性があるということだ。一般人がこの法律に違反した場合、チケット5~10枚分の罰金を支払わなければならない。
五輪組織委員会はこう警告する。「違法サイトでチケットを購入すると、チケットが無効になる可能性がある。これが原因で競技を観戦できなくなっても、当委員会はその責任を負わない」。
*コメルサント・ジェニギ誌を参照。
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