印象深いソ連のブルータリズム様式の建築物(写真特集)

Kseniia Ivanova/Getty Images
 鉄筋コンクリート製のこの巨大な建築物は1950年代から1970年代にかけて建設されたものであるが、いまもなお、その力強さと厳格な外観で人々に深い印象を与えている。

 ブルータリズムは第二次世界大戦後、モダニズムの方向性の1つとしてイギリスで生まれた。その後、ブルータリズムは世界中に広がっていったが、ソ連でも熱狂的な信奉者が現れた。以降、ヨーロッパの国々ではブルータリズム様式の建築物の多くが取り壊されたが、ロシアではまだ目にすることができる。ここでは、ブルータリズム様式を代表する建物を紹介しよう。

 

モスクワの航空機製造企業の職員用の家

 モスクワの航空機製造企業の職員が暮らす住宅は、その一風変わった形から、「ムカデ」と呼ばれている。1978年にアンドレイ・メエルソンの設計により、もともとはモスクワ五輪のためのホテルとして建設されたが、最終的にはアパートとなった。建物は40本の支柱の上に立っている。道路の排気ガスから建物を守る空間を作るためで、1階が通常の4階の高さになるよう作られている。これらの支柱はモノリシック仕上げになっており、パネルを重ね合わせてウロコのような効果を出している。この住宅に暮らすアンナさんは「どの部屋も正しい配分で設計されています。キッチンは冷蔵庫用に凹みを作った四角形になっていて、浴室はとても広いです」と話している

 

クラスノダールの映画館「アヴローラ」

 クラスノダール地方のカルト的な場所のひとつである映画館「アヴローラ」は1967年に建てられたが、1981年には建築記念物に認定された。巨大な船のような外観をしていて、入口はステンドグラスで飾られている。映画館の前の広場には「アヴローラ」の彫刻と噴水が作られている。現在、映画館は修復中だが、建築家らは歴史的な外観を残し、地下に新たな上映室を作る計画だとしている。

 

チェリャビンスク国立アカデミードラマ劇場 

 1970年代半ばに建てられたこの劇場は、ウラルの産業史を思い起こさせるものである。大理石でできた厳格な建物は優雅なカスリの鋳鉄の装飾が施されている。内装には、ブラッドジャスパーやアマゾナイトといった珍しい石と木が使われている。劇場のロビーには、地元の芸術家たちの手による大理石の彫刻が並んでいる。

 

チュヴァシ国立オペラ・バレエ劇場

 チュヴァシ共和国の首都、チェボクサールの劇場は、見知らぬ惑星の氷原にある反乱者たちの基地のようだとネット上で話題になっている。この「宇宙っぽい」建物が作られたのは1985年で、最初は劇場には見えないと言われたものの、その後、町のシンボルとなった。劇場の中は本物の宮殿のような作りになっており、豪華な正面階段があり、巨大なシャンデリアが印象的な2階建ての建物である。 

 

ドン国立公開図書館

 この建物を見ていると、思わず「窓はどこにあるの?」と訊きたくなる。ロストフ・ナ・ドヌーにあるこの建物は途切れることのない壁でできており、軍事記念館を思わせる。ドン図書館はこの地方の最大の文化施設であり、500万冊以上の書籍が集められている。内側の壁には大理石が張られ、植物と滝が中庭を飾っている。

 

ペテルブルクの中央ロボット工学研究所

 77メートルもの高さを持つこの巨大な塔は、1970年代に建てられた宇宙工学の実験所である。その外観は、衛星あるいは宇宙船を思わせる。塔は膨張粘土コンクリートで特別に作ったパネルと金属の梁と柱でできている。

 

トヴェリのビジネスセンター 

 この建物は「ブランデーグラス」との異名を持っている。また建設中に作業員たちが、設計図を上下逆さまに見たというジョークもある。「ブランデーグラス」は1980年のモスクワ五輪用のホテルとして考案されたが、オリンピック開催までに建設作業が終わらず、一時期、地元のテレビ局が入っていたが、ほとんど使用されなかった。2013年、長期にわたる修復作業の後、オフィスビルとなった。

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