「ゴールデン・グローブス」賞を狙うロシア映画6本

Boris Akopov / VGIK-Debut, 2019
 歴史上初めて、6本のロシア映画がアメリカの主要な賞の「外国語映画」賞にノミネートされた。今、なぜそれらの映画が一見の価値があるのかみてみよう。

1.「のっぽ」

『のっぽ』、カンテミル・バラゴフ

 現代ロシア映画界は、28歳のカンテミル・バラゴフ監督に大きな希望を抱いている。 2017年に公開された彼のデビュー作「親密」はカンヌ国際映画祭で並行して行われる「ある視点」部門で、FIPRESCI賞を受賞した。 2番目の映画「のっぽ」の命運も有望だ。封鎖後のレニングラードにおける女性の友人同士の関係の物語は、すでにヨーロッパで公開され始めており、「ある視点」部門でFIPRESCI賞を受賞した。

 この映画は1945年のレニングラードを舞台に、前線から家に帰る2人の若い女性を描いた物語だ。彼女たちは戦後の大混乱の中で自身の世界を再構築しようとするが、彼女たちの親しく、時には非常に親密な関係は、無関心と孤独の世界の中で思いやりと理解のある心を見つける試みだ。

2.「追悼」

『追悼』、コンスタンチン・ファマ

 この映画は、コンスタンチン・ファマ監督の三番目の作品で、第二次世界大戦の余波を描いたものだ。最初の短編映画「靴」は2012年に公開され、オスカー賞にノミネートされるなど、国内および国際的な多くの映画祭で賞を受賞した。ジャーマンシェパード犬の視点から悲劇を描いた二作目の映画「ブルータス」は、オスカー賞のロングリストに選ばれ、ネバダ、ロサンゼルス、ソチ、香港、ヘルシンキでの映画祭で受賞した。

 プロットは、強制収容所にとらわれた人の遺言を中心に展開し、この遺言がモスクワのバイオリニストとニューヨークの若いユダヤ人教師という現代に生きる人の人生を大きく変えていく。監督によると、この作品は戦争の痛みについての重要な映画であり、特に現代の現実の中で、この痛みを理解するということがどれほど重要かということだ。パトスのない戦争ドラマが好きな人々のための映画となっている。

3.「ビク」

『ビク』、ボリス・アコポフ

 1990年代、様々な犯罪集団、経済危機、坊主頭、メリケンサック、チェチェンマフィア。誰もが自分のできるやり方で生き抜いた。 「ブル」の愛称を持つこの映画の主人公は、直接的にも比喩的な意味でも、大きな心を持つ若者だ。

 ボリス・アコポフ監督によるこのデビュー作は、ロシアの主要な映画祭「キノタヴル」で最優秀賞を受賞した。批評家によると、それは主に、ゲーム機のセガ・メガドライブ、アパートの壁に掛けられた写真の壁紙、ポラロイド写真、地方のレイヴカルチャーなど、多くの決まり文句や時代の「マーカー」によるものだ。このような懐かしさで審査員と観衆を文字通り溺れさせたのだ。

4.「レニングラードを救え」

『レニングラードを救え』、アレクセイ・コズロフ監督

 この映画のプロットは、2004年まで秘匿されていた1941年秋の実話に基づいている。レニングラード(現在のサンクトペテルブルク)はドイツ軍に包囲され、人々は急いで艀に乗船して街を去る。この艀の役割は、人々を避難させ、この都市と国土をラドガ湖で結ぶ唯一の輸送ルートである「生命の道」を通すことにあった。次に何が起こるかは、最初から明らかだ。満載の艀が湖の真ん中で沈み始めるのだ。この状況は、風力9の代強風とドイツ軍の空襲によって悪化していく。

 この壮大な超大作は、レニングラード包囲解除の75周年記念に公開された。アレクセイ・コズロフ監督は、数十もの複雑な建造物、舞台装置、実験施設を使用して映画を実際に近い状態で撮影したが、このような撮影は最近では非常にまれなものだ。

5.「耐え忍ぶ遍歴者たち」

『耐え忍ぶ遍歴者たち』、ウラジミール・アレニコフ監督

 この映画の舞台は現代だ。成功したサンクトペテルブルクの写真家は、ヴェネツィアでの有名な展覧会の準備をしており、地方から魅力的な聴覚障害者のモデルを見つけてきた。彼の家での写真撮影は手間取り、女神は囚われの身となる。

 ウラジミール・アレニコフ監督によるこの心理的スリラーであるこの作品の世界での初演は、モントリオール国際映画祭で行われ、そこで彼の映画は最後に披露された。

 6.「ワイルド・リーグ」

『ワイルド・リーグ』、アンドレイ・ボガティレフ、アルタ・カマチョ監督

 最愛の人と一緒にいるために、農村出身の若者ヴァルラムは小さな町を去り、モスクワへ働きに行く。彼は拳闘に参加し、サッカークラブのオーナーのイギリス人が彼のことに気付き、契約を申し出ている。しかし、チームは粗野な彼を拒否し、ヴァルラムは「自分のサッカー」をすることを決めた。物語の舞台は20世紀初頭だ。

 このスポーツ映画の基になったのは、最初のプロチーム「KGO」(コロメンスコエ体操協会)についての実話だ。ロシアのユーモアに溢れたこの映画は、ロシアでサッカーがいかに人生の重要な要素になったかを描いている。

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