感情に通訳の要らない:モスクワで歌舞伎公演始まる

MoskvaAgency
 日本文化を愛するロシア人にとっては待ちわびた週がやってきた。伝説的な「松竹大歌舞伎近松座」が9月9日から15日にかけてモスクワで公演を行なっている。またこの後、近松座はサンクトペテルブルグでも4公演を予定している。

 近松座はこの2つの都市で初の海外公演が行った。今から90年前のことだ。そしてその時、独特なこの歌舞伎の世界はソ連の観客を魅了した。

 公演開始に先立って、会場となったモスソヴェート劇場の近くでは、日本の演奏家たちが通りで伝統的なメロディを奏で、近くにいた人々を驚かせた。

 「歌舞伎」は日本文化独特のジャンルの一つであり、モスクワで1週間、サンクトペテルブルグで4公演も行うというのは非常に大きなイベントである」とチェーホフ・フェスティバルのワレリー・シャドリン代表は指摘した

 近松座の代表する俳優は18世紀から続く中村一家の後継者である名優中村鴈治郎(4代目)と中村扇雀(3代目)。ロシアでは貧しい画家についての感動的な喜劇『傾城反魂香』(けいせいはんごんこう)と歌舞伎三大名作のひとつである 『吉野山』 を上演する。

 中村鴈治郎(4代目)はモスクワの印象について、「最後にモスクワを訪れたのは15年前。街の変わりように驚いた。散歩をしましたが、温もりと光と穏やかな雰囲気を感じました」と語った

 公演初日には上月豊久在ロシア日本大使も観劇に訪れ、15年前の公演時のロシア人のリアクションに驚いたと打ち明けた。観客たちは涙をこらえきれず、席を立って拍手を送ったという。

 演劇評論家のアレクセイ・バルトシェヴィチ氏は「伝統的な日本の演劇については詳しくないのですが、観る前は、きっと何か謎めいた抽象的な舞台が展開され、日本文化に詳しくない者にとっては理解できないだろうと思っていたのですが、まったくそうではありませんでした」と指摘した

 人民芸術家の称号を持つアンドレイ・フルジャノフスキー監督は「おそるべき芸術。歌舞伎の美しさはそのしきたりにあり、観衆に委ねられています。ロシアの人々は生硬なリアリズムに慣れています。歌舞伎の言語は非常に難しいですが、同時にシンプルです。その調和、その組み合わせが信じられないような印象を生むのです」と述べた

 なお公演のロシア側の主催団体は国際チェーホフ演劇祭。公演はロシアにおける日本年のプログラムの一環として行われている。

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