6月9日~15日の文化行事

ジャズ・フェスティバル「貴族の館でジャズ」=タス通信

ジャズ・フェスティバル「貴族の館でジャズ」=タス通信

ルイジアナのミュージシャンらによるジャズ・フェスティバル、“生誕50年”を迎えたジェームズ・ボンドの企画展、モスクワ国際ブックフェア、サモワール展、航空機関連の美術展など、今週も多彩なイベントが目白押し。

610日(火曜日) 

 モスクワの美術工芸博物館で、ロシアの喫茶の伝統をテーマとした展示会「サモワールだけじゃない」が開かれる。喫茶文化の発祥の地は中国であり、サモワールの原型もここで発明された。だが、サモワールが最も普及したのはロシアで、中国とは異なる喫茶文化が生まれた。ロシアで初めて茶が言及されるのは、1567年に中国を訪れたコサックのアタマンの記録においてだ。時とともに茶はロシアの主要な飲み物になり、喫茶用のお湯を沸かすサモワールも取り入れられて、改良を施された。

 展示会では、古いサモワール、茶器一式、お茶販売店の看板、お茶の運搬用の箱、様々な包装、お茶菓子などが、博物館の所蔵品から展示されている。

公式サイト:http://www.vmdpni.ru/data/events/2014/06/o_samovarah_i_ne_tolko/index.php

 

611日(水曜日)


エフゲーニイ・ビヤトフ撮影/ロシア通信

 第9回モスクワ国際ブックフェアが、 6月11日~14日にモスクワ中央芸術家会館で開催される。9月にも毎年恒例で全ロシア博覧センター(VVC)にてブックフェアが開かれるが、これとの違いは、様々なプロジェクト、マスタークラスなどにある。プログラムは、書籍関連なら何でもありで、この度は、人形劇場、エコ素材のアート/オブジェ展、ミュージック・ショーからアーチェリー大会まである。

 最も面白くユニークなイベントに、「『アンナ・カレーニナ』:世界での読まれ方」がある。これは、レフ・トルストイの生地であるヤースナヤ・ポリャーナ国立博物館とグーグルの共同企画で、リアルタイムでこの大作を最初から最後まで読み通そうというもの。ブックフェアでは300以上のイベントが予定されている。

公式サイト:http://moscowbookfest.ru

 

 モスクワ・マルチメディア・アート博物館で、企画展「デザイン007:ジェームズ・ボンド誕生から50年」がオープンする。 これは、世界の古今東西のスパイの代表格となったジェームズ・ボンドの神話がいかに形作られたかを跡づけようという趣向だ。

 映画撮影で使われた衣装、装飾、小道具、写真などが展示され、半世紀前にスタートした007シリーズの雰囲気を再現する。展示品の中には、「007 ロシアより愛をこめて」でボンドが受け取った、秘密兵器が仕込まれているアタッシェケース、特殊な改造を施したオメガ・シーマスターの時計、「007 ゴールデンアイ」(1995)に登場した銀色のスポーツカー「アストンマーチン・DB5」など。このボンドカーは、「007 スカイフォール」(2012)でも使われた。その他、500以上の展示品がある。

公式サイト:http://mamm-mdf.ru/exhibitions/bond

 

612日(木曜日) 

 モスクワの「ユダヤ博物館・寛容センター」で、企画展「アヴァンギャルドと航空機」が開かれる。航空機の草創期は、ロシア・アヴァンギャルド芸術の全盛期と重なっていた。芸術家たちは、空に魅せられ、飛行機に関係する作品を少なからず残している。

 展示会は3部門に分かれる。①「空間:アスペクト、スピード、動き」、②「機械」(設計図からコラージュにいたる飛行機)、③「ヒーロー」(モニュメンタルな絵画、写真、イラストなどにおけるパイロット)。 

 この企画展には、有名なアヴァンギャルド芸術家の作品を多数集めた。その中には、アレクサンドル・トゥイシレル、ワルワーラ・ステパノワ、アレクサンドル・デイネカ、アレクサンドル・ロドチェンコ、ニコライ・スエチンなどがいる。

 また絵画のほかにも、航空機関連の歴史的資料が多数展示される。

公式サイト:http://www.jewish-museum.ru/ru/blog/200-vystavka-avangard-i-aviatsiya

 

614日(土曜日) 

 毎年、モスクワ州の元ユスーポフ公爵邸であるアルハンゲリスコエ公園では、野外ジャズ・フェスティバル「貴族の館でジャズ」が行われる。プログラムはジャズに限らず、オルタナティブ・ロックやワールド・ミュージックなどのロックも演奏される。

 公園には5つのステージが設けられ、多数のミュージシャンが2日間にわたり、熱い演奏を繰り広げる。今回の主なプログラムの一つは、ルイジアナのジャズ。サックスのドナルド・ハリソン、ヴォーカルのタラ・アレクサンダー、クラリネットのエヴァン・クリストファー、そしてLes Getrex‘n’Creole Cookin’とKIPP McDonoghらルイジアナのミュージシャンたちが、2日間本場のジャズを堪能させてくれる。

 またステージ脇には、ニューオリンズ料理のレストランが設けられ、河岸ではヨガ教室、お茶の味利き、アート/オブジェ展などが行われ、子供のための遊び場も設置される。

公式サイト:http://usadba-jazz.ru/ru/index.html

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