文化行事1月20日~26日

楊振中(ヤン・ジェンジョン)がロシアを訪れるのは初めてではない。=写真提供:Press Photo

楊振中(ヤン・ジェンジョン)がロシアを訪れるのは初めてではない。=写真提供:Press Photo

モスクワでは、カザン駅での大写真展、ダニロフスキー修道院での教会音楽のコンサート、全ロシア博覧センター(VVC)でのロボット博、中央展示場「マネージ」での中国の画家、楊振中(ヤン・ジェンジョン)の展覧会、エカテリンブルクでのスコットランド・ウラル友好イベントなど、今週も見所がたくさん!

121日(火曜日)

 ヴェネツィアと上海のビエンナーレに参加している中国の画家、楊振中(ヤン・ジェンジョン)がロシアを訪れるのは初めてではない。昨年、モスクワでインスタレーション「死についての思索」を展示したのにつづき、今年は、同じ「死」のテーマでビデオ・インスタレーション「永劫回帰」を披露する。会場は、クレムリンに隣接する中央展示場「マネージ」。

 死のテーマは、多くの作品に目立たぬ形で伏在しているが、楊振中は、それを真正面からとりあげることを恐れない。そこに彼のメディアとしての力もあるだろう。

 

同日

 コンサートホール「モスクワ音楽堂」で、ダニロフスキー修道院合唱団が教会音楽の真髄を聞かせてくれる。この合唱団は、既に創設以来25年、教会音楽だけでなく、コサックの歌、ロマンス、軍歌、クラシックの名曲などを演奏してきた。今回のコンサートは、クリスマス教会音楽フェスティバルの一環として行われる。

ダニロフスキー修道院合唱団=ビデオ提供:YouTube

 フェスティバルを組織、運営するのは、モスクワ音楽堂総裁でロシア・ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団芸術監督を務める、世界的に有名な指揮者、ウラジーミル・スピヴァコフ と、神学者で作曲家でもあるヴォロコラムスク府主教イラリオン。最終日には、大合唱団「合唱の巨匠達」とロシア・ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団が出演する。

 

123日(木曜日)

 “ウラルの首都であるエカテリンブルクでは、スコットランド出身のシンガーソングライター、Thomas Beavittによるコンサートが行われる。彼は、18世紀のスコットランドの詩人、ロバート・バーンズの詩に作曲して歌う(ちなみに、バーンズが集めた曲のなかには、スコットランド民謡”Auld Lang Syne”がある。これは、日本では「蛍の光」として、知らない人はいない)。そのほか、世界中の民謡を収集していることでも知られる。

 コンサートは、クラブ「Ever Jazz」で、「バーンズとヴィソツキー:二人の詩人の一つの魂」と銘打って行われる。

Thomas Beavitt=ビデオ提供:YouTube

 その心は、スコットランド民謡の収集に努めた、18世紀の偉大な詩人の打ちたてた伝統が、20世紀の「吟遊詩人」、ウラジーミル・ヴィソツキーに受け継がれているということ。

 これはこじつけではない。二人の誕生日は、同じ125日だし、1841年には、スコットランドの地質学者ロデリック・マーチソンが、エカテリンブルク近郊のチュソヴォ村を訪れている。こんな神話的な一致のあとでは、フェスティバルをやらないわけにはいかないではないか。

 

「出来事と日常生活」、コンクール

「銀のカメラ2013」=写真提供:

Silvercamera.ru

124日(金曜日)

 モスクワのカザン駅の「ツァールスカヤ・バーシニャ(ツァーリの塔)」で、大規模な写真展が開かれ、コンクール「銀のカメラ2013」にノミネートされた写真家の作品が 展示される。700点以上の作品が、「建築」、「出来事と日常生活」、「顔」の3つのカテゴリーに分けられる。後援はモスクワ市。

 最終選考の段階では、「モスクワ写真館」も加わり、ファイナリストたちの作品が、125日にここで展示される。

 このコンクール自体が、写真愛好家に刺激になっているわけだが、さらにイベントには、直接的な教育プログラムも含まれており、写真撮影のマスタークラスと写真芸術の講義が行われる。

 コンクールを見ると、最近10年間でモスクワがどう変貌したかも、如実に分かるだろう。

 

125日(土曜日)

 全ロシア博覧センター(VVC)は、旧名「国民経済達成博覧会」。パビリオン、彫刻、噴水などを含む大公園で、スターリン時代に建設された。ここで2日間にわたり、明るく楽しいフェスティバル「Geek Picnic 2014: Winter Edition」が開催される。ロボット、無人飛行機の選手権、それに抱腹絶倒のロール・プレイに、教育プログラムもある。

写真提供:Press Photo

 この種のフェスティバルの参加者や作品には、シリアスなアイデアが胚胎していることが珍しくない。ロシアでは、1920年代から、青少年のための、こうした楽しい科学教育フェスティバルの伝統があり、その過程で、思わぬ発見、アイデア、発明が閃くことが稀でなかった。