1月13日~1月19日の文化行事

ロシア民謡歌手ペラゲヤ=ロシア通信

ロシア民謡歌手ペラゲヤ=ロシア通信

コリャダー劇場の演劇、ブルガリア風オペラ、ロックな民謡、砕氷船の展示会、オデッサ出身の画家の作品展などが盛りだくさん!

113日(月)

 モスクワ市の「クロッカス・シティ・ホール(Crocus City Hall)」で、魅惑のロシア民謡歌手ペラゲヤ(Pelageya)のコンサートが行われる。4歳の時に初舞台を踏み、現在も定期的に公演。ロシア各地の民謡をロック風にアレンジしているしているのが特徴。ペラゲヤが9歳の時にうたったコサックの歌「慶べ兄弟よ、慶べ(Lyubo Brattsy, Lyubo)」は、第二次チェチェン戦争のさなか、ロシア人兵士の非公式な賛歌になっていた。中央のテレビ局で彼女がひっぱりだこなのは、大衆のアイデン ティティの表現者という「ニッチ」をうめたからだろう。

 サンクトペテルブルク市の浮体式博物館(砕氷船)「クラシン(Krasin)」で、1928年の伝説的な救出劇に関する展示を見ることができる。同市には1917年のロシア革命の象徴である、別の浮体式博物館(巡洋艦)「アヴローラ(Avrora)」もあるが、クラシンが建造されたのはこの激動の 1917年だ。長年にわたり、ソ連の北極海調査の主要船舶であったが、1998年にその役目を終えた。1928年、イタリアの探検家であるウンベルト・ノビレは、飛行船「イタリア」で16人の乗員とともに北極を探検したが、復路で遭難してしまう。何人かが死亡し、ノビレを含む生き残った乗員は、浮氷に「赤いテント」を張り、クラシンに救出されるまでの1ヶ月間をそこで過ごした。

Pelageya "Gorilka" ビデオ提供:YouTube

115日(水)

 モスクワ市「ストラストノイ通りの劇場(Teatral'nyi Tsentr Na Strastnom)」で、エカテリンブルク市の「コリャダー劇場(Kolyada-Teatr)」の演劇公演が始まる。これはロシアの優れた劇作家であるニコライ・コリャダーが創設した劇場。彼の戯曲は国内外の劇場で上演されている。劇作家というだけでなく、アヴァンギャルドな監督としても有名。ゴミ置き場や蚤の市の掘り出し物を見事に照明、装飾品、衣装にリサイクルし、壮大かつ神秘的な物語をつくりあげている。儀式、象徴主義、詩情を通じて、シェイクスピア、チェーホフ、プーシキン、ゴーゴリなどの古典文学を徹底的にアレンジし、観客をカタルシスに導く。フランスやポーランドでも待ち望まれているコリャダー劇場の公演は、モスクワ市で毎年恒例の行事となり、その入場券をなかなか手に入れることができない。

 今回の公演では、シェイクスピアの「ハムレット」、チェーホフの「桜の園」、プーシキンの「ボリス・ゴドゥノフ」、レールモントフの「仮面舞踏会」、ゴーゴリの「死せる魂」、「検察官」、「結婚」、ゴルドーニの「二人の主人を一度に持つと」、ウィリアムズの「欲望という名の電車」などが披露される。

エカテリンブルク市の「コリャダー劇場(Kolyada-Teatr)」の演劇公演=Press photo撮影

 

116日(木)

 「モスクワ国際音楽堂(Moskovskii Mejdunarodnyi Dom Muzyki)」で、「ゴロス・ボルガリイ(Golos Bolgarii=ブルガリアの声)」のオペラ・コンサートが行われる。マリヤ・ジェコワ、アレクサンドル・ノシコフ、プラメン・ベイコフ、イワイロ・ジュロフが、ロシア 国立吹奏楽団の演奏に合わせて、ヴェルディ、ロッシーニ、ビゼー、サンサーンス、グリンカ、ラフマニノフ、リムスキー・コルサコフらのオペラ・アリアや、ロシアの作曲家のロマンスをうたう。メゾソプラノのジェコワ、バスのノシコフ、ベイコフ、ジュロフは、ヨーロッパで研修を受け、世界の主要な舞台でも活躍している。このコンサートでは、バルカンと、人気の高いクラシックのボーカル作品の魅力に酔いしれることができる。

 

118日(土)

モスクワ市のギャラリー「トリウムフ」=Press photo撮影

 モスクワ市のギャラリー「トリウムフ(Triumf=勝利)」で、アメリカの画家ルスラン・カラブリン(Ruslan Karablin)の作品展が開幕する。カラブリンはウクライナ南部のオデッサ市出身。アメリカに渡って久しいが、その作品の人気は増している。許される 限りの美術表現の限界にいどみ、精神的にぎりぎりの状態で絵を描いている。例えば、自動車のボンネットの上に人間の頭部が4つある絵などが知られている。