コンクリート製のキーボートーのモニュメント =Lori/Legion Media撮影
キーボードのモニュメント
コンクリート製のキーボートーのモニュメントは、おろし金のモニュメントと同様、エカテリンブルグにある。サイズは16×4メートルで、一つのキーの重さは約80キログラム。ウラル地方はヨーロッパとアジアの境にあるため、このキーボードは、双方のコミュニケーションの統合をシンボライズしている。巷の噂によれば、願をかけるときには、その文字をキーボードで叩いてから「Enter」を押せば、願いが叶い、困ったときには、「Ctrl, Alt, Del」と押せば、人生がリセットされるという。とはいえ、このモニュメントは、そこに腰かけて写真を撮るにはうってつけなので、そんな話を信じない人にも愛されている。
おろし金のモニュメント
=Press photo撮影
おろし金のモニュメントは、エカテリンブルグにある。サイズは、高さ2,5メートル、重さ100キログラム以上と桁外れ。巷の噂によれば、ある年のエイプリルフールの夜に町の真ん中にでっかい金属製のおろし金がお目見えした。何者かがこのモニュメントを設置したらしく、そこには「もっとも便利な議論の場」との添え書きがあった。ロシア語には、困難な状況の打開を意味する「問題をすりつぶす」という言い回しがあり、このモニュメントは、彫刻によるメタファーとなった。
暖房システムのモニュメント
=Lori/Legion Media撮影 |
窓と猫と暖房用ラジエーターで構成されたこのブロンズ製の作品は、サマーラ火力発電所の壁を飾る浅浮彫りのよう。制作には、サマーラの猫たちも一役買っており、地元の住民は、制作者の依頼に応じ、ラジエーターのうえで暖をとる愛猫の写真を提供した。ラジエーターのモデルとなったのは、サマーラ美術館で見つかった20世紀初めの年代物で、このモニュメントの除幕式は、暖房用ラジエーター発明150周年に合わせて、2005年10月19日に催された。
家庭用スリッパのモニュメント
=タス通信撮影
どんな人でも試しに履いてみることのできるこのモニュメントは、トムスクにある。2006年、ホテル「トムスク」のエントランスに、家庭用スリッパのモニュメントが現れた。サイズは、32センチメートルとさほど大きくなく、「どうぞごゆるりと」との添え書きがある。制作した彫刻家のオレグ・キスリツキさんは、玉飾りがついたもの、爪先の開いたもの、ウールのものなど、いろいろなスリッパを考えたが、結局、自宅でふだん履いているスリッパにすることに。ブロンズ製のスリッパは、そうとうくたびれているように見えるが、かえってリアルな感じがよくでている。
ロシア初の腰かけのモニュメント
=Lori/Legion Media撮影 |
ロシア初の腰かけのモニュメントは、モスクワ市タガンスキー地区のアルシェネフスキー兄弟の屋敷にある。1999年、ここに家具の博物館がオープンし、2000年、家庭用品の巨大モニュメントの一つとして、3メートルの腰かけが設えられた。
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