ソチの”氷山”がGPファイナルを心待ち

日本のグランプリ(GP)シリーズ第6戦、NHK杯国際フィギュアスケート競技大会では、ソチGPファイナル(12月6~9日開催)の出場をかけて、スケーターらが氷上の熱き戦いをくりひろげた。ロシアのスケーターは、2014年ソチ五輪用競技場「アイスベルク(氷山)」で行われるGPファイナルの4種目のうち、3種目に出場することが決まった。

ペアは3組出場 

フィギュアスケートの種目でロシアが最も躍進したのがペアで、タチアーナ・ボロソジャルとマクシム・トラニコフ組、川口悠子とアレクサンドル・スミルノフ組以外にも、リュドミラ・カリニナ・コーチの教え子の、NHK杯で優勝したベラ・バザロワとユーリー・ラリオノフ組がファイナル出場の切符を手にした。

第6戦では、バザロワ・ラリオノフ組の強敵となるペアはいなかった。国際スケート連盟の公式ウェブサイトには、バザロワの次のコメントが掲載されている。

「GPファイナルに出場できる現実的なチャンスが初めて訪れました。修正すべき点はあったものの、そのチャンスを生かすことができました。ソチのファイナルに完璧な状態で望めるよう、ミスを修正していきたいです」。

ミスがあったものの、バザロワ・ラリオノフ組は2つの大会で、経験豊富な川口・スミルノフ組よりも高い得点を得た。

アイスダンスはデイヴィス・ホワイト組、男子シングルは日本選手の独壇場 

ニコライ・モロゾフがコーチを務める、アイスダンスのエレーナ・イリイヌィフとニキータ・カツァラポフ組は、NHK杯で2位になり、同じくファイナルへの切符を手にした。優勝したのは、世界選手権優勝経験者で、人気の高いアメリカのライバル、メリル・デイヴィスとチャーリー・ホワイト組だ。他のペアは、打倒デイヴィス・ホワイト組を目指し、意気盛んに「日出ずる国」に乗り込んだはずだったが…。

イリイヌィフ・カツァラポフ組は、ショート・プログラムで多くのミスを犯し、2つの要素(エレメント)は丸ごと採点から抜けてしまうなど得点が伸びず、初日はデイヴィス・ホワイト組、同じくアメリカの兄妹ペアであるシブタニ組に続く、3位に位置した。この状況が二人を奮い立たせ、フリーは見事に滑り抜き、高得点をマークした。

ソチGPシリーズの男子シングルの部には、ロシア人選手が一人も出場しない。この大会は日本選手権大会と呼んでもいいほどで、3つのオリンピック出場権をかけて、4人の日本人が戦う。

トゥクタムィシュエワも出場決める 

その代わり、ロシアのスケート・ファンをわかせたのは女子シングルだ。NHK杯で上位を獲得した浅田真央と鈴木明子を揺るがすことはできなかったが、アメリカの長洲未来とアグネス・ザワツキーがファイナル出場に必要な得点を獲得しなかったため、ファイナル出場が危ぶまれたユリヤ・リプニツカヤだけでなく、フランスの第5戦で2位だったエリザヴェータ・トゥクタムィシュエワも出場を決めた。