「ガザ地区の停戦だけでは不十分」

=Vostock Photo/ロイター通信撮影

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ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は11月23日、イスラエルとパレスチナの停戦で満足せず、この紛争の根本的解決になるような道を今後探って行くべきだ、との声明を発表した。

「イスラエルとパレスチナの停戦が発表されたことに満足しているが、これで落ち着くわけではない。アラブ・イスラエル紛争で一定の解決を得て、イスラエルとパレスチナの直接協議を再開させるために、積極的かつ集中的に取り組む必要がある」と、ラヴロフ外相はバングラデシュのディプー・モニ外務大臣との会談後に記者団に述べた。

ロシア独自の外交努力を強調 

ロシア通信によれば、ラヴロフ外相は、シリアの穏健反体制派である全国調整委員会の委員長を含む反体制派勢力の代表や、クルド人組織の代表などが、11月最終週にモスクワを訪問することも伝えた。

また、ラヴロフ外相は、トルコとシリアがあらゆる問題について協議できるような、直接対話の場の設定に、ロシアが協力する用意があると述べた。「トルコとシリアが直接対話を行うよう提案したが、残念ながら実現にはいたらなかった。それでも可能性はまだ残っている。このような機会を設けるためにロシアの後押しが必要であれば、対応する用意がある」。

これに関連して、トルコがシリアとの国境付近の安全を懸念していることは、ロシアとして理解できるとしながらも、両国の国境線に地対空誘導弾パトリオット(PAC-3)を配備するなどといった、この地域の紛争を再び誘発するような挑発行動に警告を発した。「いかなる兵器の蓄積でも脅威となる」。

1121日に停戦発効 

ガザ地区のイスラエルとパレスチナの停戦は、アメリカとイギリスの仲介のもと、11月21日水曜日午後9時に発効した。

イスラエルの「雲の柱作戦」は、ガザからのロケット弾砲撃が増えたことに対する報復で、パレスチナ領域の数百ヶ所に長距離攻撃を加えた。

停戦は「静寂には静寂を」の原則にもとづき、イスラエルはパレスチナの攻撃が再開された場合、最悪の場合、パレスチナ領域での地上侵攻をも含む軍事作戦を再開する権利を保留するとしている。

イスラエルのアビー・ディフテル民間防衛相は11月22日、イスラエルの「鉄のドーム」ミサイル防衛システムによる、ガザ地区からのロケット弾迎撃に、8日間で2500万~3000万ドル(約20億~25億円)を費やしたと発表した。また、「鉄のドーム」がその金額に見合うことを証明したとの見解も示した。このシステムは、ガザ地区から打ち上げられた約1500発のロケット弾のうち、421発を打ち落とした。

依然として予断許さぬ状況 

西側のマスコミは、イスラエルの領域により多くのロケット弾が着弾した場合、地上作戦は避けられなかったと伝えている。この地上作戦を実施した場合、イスラエルは1日に3億8000万ドル(約300億円)を費やさなければならなくなる。

カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」は、停戦が発効した日の夜、ガザ地区からイスラエルに向けて12発のロケット弾が発射されたと伝えたが、ハマスはパレスチナ側が停戦合意を守っていることを強調し、この情報を否定した。

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