パーソナル・ロボットの大量生産に投資

写真提供:doublerobotics.com

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ロシア最大のポータルサイトサービス「メール・ル」社(Mail.ru)の共同創設者であるドミトリー・グリシン氏は、パーソナル・ロボット「ダブル」を開発し、現在予約受付中だ。また同氏は、パーソナル·ロボットメーカーに7700万ルーブル(約1億9000万円)を投資する。同氏の所有するグリシン・ロボティクス社が発表した。

ダブルと名付けられた、このロボットは、セグウェイスクーター(電動立ち乗り二輪車)にiPadを搭載しており、ユーザーが別のiPadを使って制御し、「テレプレゼンス」を提供するように設計されている。つまり、その「ロボット目線」で見たり、聞いたりできるわけだ。

製造元は、カリフォルニア州に拠点を置くダブル・ロボティクス社。同社のウェブサイトによると、このロボットは幅広く使用することができ、例えば、博物館や大学で団体ツアーを誘導したり、遠隔地の従業員を管理したりすることが可能だ。

第三のイノベーション 

「過去数十年にわたり、イノベーションのグローバル投資は、主にコンピューティングとインターネット技術に焦点を当ててきました」。バウマン記念モスクワ国立工科大学でロボット工学とオートメーションで学位を取得したグリシン氏はこう語る。彼は、ロシアのマーク・ザッカーバーグ(Facebookの創設者)とも呼ばれる。

「これまで、ロボットへの投資は、製造業に限定されていました。ロボットは、我々の日常生活を大きく変える可能性をもつのに、この分野への投資は限られていました」と、グリシン氏は言う。

ダブル・ロボティクス社は、自社への投資を利用して、製造能力を高め、優秀なエンジニアを雇って製品開発をレベルアップする予定だ。

ロボットの予約受付中 

ロボットは1999ドルで先行予約することができるが、来年の出荷開始時には2499ドルとなる。 ダブル・ロボティクス社は現在、ロシアからの6台を含み、600台の先行予約を受けており、総額120万ドルの予約が入っている。

同社によれば、「フォーチュン500」(フォーチュン誌による全米上位500社)の17企業を含む顧客は、会議、セキュリティ、医療監視、不動産、美術館ツアー、プレゼンテーションなどに製品を利用する計画だ。

バーチャル旅行の「最もシンプルにしてエレガントなツール 

一部の業界専門家は、 一体どの程度、ダブルが「パーソナル」なのか懐疑的だ。

「10年前には面白いアイディアだったでしょう」。イーゴリ・ベロウソフ氏はこうコメントした。同氏は、ロボット工学の博士号を取得しており、ヒューレット・パッカードのロシアにおける大学広報の責任者だ。

「ダブルは、宣伝されているような、パーソナルなロボット・ツールには見えませんね。もっとも、クールな技術を取り入れている、というイメージ作りにはなるかもしれませんが」とベロウソフ氏。

とはいえ、ダブル・ロボティクス社いわく、この製品があれば、居ながらにして世界のどこにでも行った気分を味わえる「最もシンプルにしてエレガントなツール」だという。

「あなたが今、座っていようと立っていようと、遠隔で目線の高さを調整できます」と同社のウェブサイトは記している。ダブルは重量約7キロで、一回の充電で最大8時間持続する。

グリシン・ロボティクス社を立ち上げ 

グリシン氏は、新興企業の開発者や起業家や発明に資金を提供するために、自己資金2500万ドルで、6月にグリシン・ロボティクス社を立ち上げた。

そのウェブサイトによると、同社は、ロボット産業の地位を向上させ、この業界の起業家のアイデアと製品をサポートすることを目的としている。同社はニューヨークを拠点を置いている。

「ロボット研究の最先端は、米国、日本、韓国、フランス、ドイツです。ロシアではないですからね」とベロウソフ氏は言った。

*元原稿