独立系労組が社会政策に反対するデモを予定

=タス通信撮影

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ロシアの独立系の労働組合は、国の社会政策を変更するよう、プーチン大統領に要求している。主な対象は、年金改革と労働法典改革。労働組合の最初のデモは、プーチン大統領の誕生日に行われる。

2000団体以上のロシアの労組を統合している、独立系の「ロシア労働連盟」は、国内の社会政策の変更を求めて、人々をデモに呼び込む。RBCデイリー紙によると、最初のデモは10月7日に計画されているという。

ロシア労働連盟とは 

ロシア労働連盟は、主な労組連盟で政府系である「ロシア独立労働組合連盟」の代替組織だ。現在、映画やテレビから採鉱事業まで、さまざまな分野の労働者を代表する、20団体以上が連盟に加盟している。この連盟には、「戦闘的」労働組合と呼ばれる、活動の活発さで知られる船員、鉄道員、航空管制官の労働組合もいくつか入っている。

連盟の指導者は、政府系労組との違いを再三強調し、この連盟は労働者自身によって「下から」つくられた組合が加盟しており、あらゆる活動が労働者に報告される、としている。

ロシア労働連盟が反対する社会政策は 

ロシア労働連盟が反対している年金改革案は、年金積立部分を2%から6%減らし、有害な生産現場の保険料を引き上げ、年金金額を勤続期間に応じて変えるという提案だ。

年金の最高額を受領するのに必要な勤続年数を消化すると、60歳~65歳になるため、これは事実上の年金受給年齢の引き上げを意味すると、専門家は指摘している。

また、労働法典改革案では、週の労働時間を60時間に延長することや、非効率的な従業員の解雇や労働契約条件の変更を簡易化するといった提案があり、組合員を不安に陥れている。

 

公務員の給与変更案にも反対 

ロシア労働連盟は、「ロシア国民に残された最後の社会保障の解体」と自らが呼ぶ政策に対し、反対の意志を表明する。彼らが反対する政策には、年金システム改革や労働法典改革法案のほかに、公務員の給与変更案なども含まれる。

「社会政策の引き締めや、新自由主義的な労働法改悪には合意できない。それをデモで表明する」とロシア労働連盟の執行委員会は発表している。

連盟の指導者であるボリス・クラフチェンコ氏によると、意見が聞き入れられなければ、社会政策担当閣僚の退任を要求するという。

デモの効果は? 

このデモに対して政府がどのような反応を見せるかは、専門家の意見が異なっている。

「政治経済情報」社社長ドミトリー・オルロフ氏は、もし、この独立系労組が最後通牒で政府をいらだたせなければ、その問題について対話の席に着くことができると考えている。

ポータル・サイトのリバティー・ルの編集長、ヴャチェスラヴ・ダニロフ氏は、労働組合が大統領諮問機関の「市民評議会」や「人権委員会」か、政府内とのパイプを通じて働きかけた方が良いと述べる。連盟の要求を政府が真剣に受け取るとは考えにくいからだ。

 

「誕生日と重なったのは偶然」 

連盟の指導者のひとりで野党指導者であるオレグ・シェイン氏は、それとは逆で、デモが有利に働くと考える。政府が現在、社会的な混乱を危惧していることは、連盟にとって都合が良い。

シェイン氏は元下院議員(「公正ロシア」所属)で、今年、アストラハン市長に立候補し落選したが、選挙に不正があったとして、40日間にわたりハンガーストライキを行い、全国の注目を集めた。

労働組合の初のデモが、プーチン大統領の誕生日と重なったことについては、あくまでも偶然だという。

「10月7日は、世界中であらゆる要求を訴える労働組合のデモが行われるため、ロシア労働連盟は他の外国の同志にならうことにした」と、連盟の指導者のひとりであるアレクセイ・エトマノフ氏は説明する。