「世界ではロシア=悪役が定番」

コンスタンチン・コサチョフ氏 =ウラジミル・フェドレンコ/ロシア通信撮影

コンスタンチン・コサチョフ氏 =ウラジミル・フェドレンコ/ロシア通信撮影

ロシア連邦独立国家共同体・在外同胞問題・国際人文協力局のコンスタンチン・コサチョフ局長は、外国でロシアに対する関心を深めるための、ロシアの「ソフト・パワー」の可能性と、その点で同局が果たせる役割について語った。

-9月初旬にモスクワで協力局支局長会議が開催されましたが、議題のひとつが、協力局の業務形態と業務方法の改革でしたね。 

協力局の目的と方法について語る前に、我局が更地の状態から立ち上げられたわけではないことを説明しなければなりません。遠くソ連時代に築き上げられた、国家機関の伝統と事例を基盤として、成り立っているのです。私の考えでは、ソ連は当時の地政学的ライバルに負けないほど活発に、「ソフト・パワー」を使っていました。以前は「ソフト・パワー」という呼び方はされていませんでしたが。世界でのソ連の評判は、少なくとも、国の実情より悪いものではありませんでしたし、一部はむしろ美化されていたぐらいです。当時のシステムは完全にイデオロギー化されたものだったので、我々が前例を丸ごとコピーすることは無意味ですが。

-現在のシステムはどうでしょうか。

現在は、私の考えでは、ロシアは「ハード・パワー」の分野で、主な地政学的ライバルと同等のレベルを維持しています。「ソフト・パワー」となると、残念ながら、それとは程遠い状態で、世界でのロシアの評判とイメージは、実情より明らかに悪いです。

世界では、ロシアの罪を憶測することが定番となっていて、ロシアで何か事件が起こると、外国の世論が自動的にロシア批判に走ります。例えば、ジャーナリストが亡くなったという悲劇が起きたとします。するとすぐさま「ロシアには言論の自由がないから、ジャーナリストが殺される」と書かれます。大実業家ともめごとが起これば、「ロシア政府は資産を没収して、自分たちのものにする」と言われます。

ロシア連邦独立国家共同体・在外同胞問題・国際人文協力局は、2008年9月に創設された。同局の課題は、現代ロシアとその物質的、知的ポテンシャルや、内政や外交について、外国で客観的なイメージを確立することだ。

実例をご説明します。ドイツ議会に友人がいるのですが、数日前にドイツの新聞に掲載された記事を読んで、驚いたというのです。その記事には、「プッシー・ライオット」が拘束される前に起していた問題を検証しつつ、グループの実態が書かれていました。友人は、記事を読むまで、「プッシー・ライオット」を裁くことは不当で、政治的弾圧だと確信していたそうです。そして私に「なぜこれがもっと前に説明されなかったんですか」と質問を投げてきたのです。次に私に対しても「なぜこの情報すべてを、広く、深く、世界中に拡散しなかったんですか」と質問をしてきました。

-そして何とお答えになったのですか。

この情報は誰でも見れるのに、西側の社会はロシアに対する悪い情報を求めているので、見て見ないフリをされるのだと言いました。また、ロシア側としても、情報の扱いについて、もっと順序立てて体系的に行うべきだった、と伝えました。

-西側でロシアの悪い情報が求められるように仕掛けているのは誰ですか。

難しい質問ですね。ロシアの政治状況や社会・人文的状況は、客観的に見て、他の多くの国と同等かまたはずっと良い状況にあるのに、ロシアに対する議論を感情論にしてしまうような“基準”がたくさんあることが、悪い情報が求められてしまう原因だと思います。

-それはなぜですか。

ロシアに対する関心が、今とても高いからではないでしょうか。外国からのロシアに対する圧力は、ゴルバチョフ時代、次にエリツィン時代に「成功」しました。これらの政治家の外国での人気と、西側でのロシアの人気は、1980年代から1990年代初めにピークになりました。しかしながら、ロシア人にとって最も困難だったのも、この時期なのです。

現在のロシア政府は、ロシアの利益を正確かつ適切に理解しています。ロシアに対する好意的な感情は重要ですが、最終目的にはなり得ません。外国人に好かれたいがために、言うなりになることは間違っています。

-ロシアは他の旧ソ連諸国に学ぶべきかもしれませんね。旧ソ連の共和国で、西側により良いイメージを持たれているのはグルジアです。

グルジアでは、実際に成功している点も多くありますが、あのイメージには、親西側政権だという政治的ファクターが大いにものを言っています。西側に対してグルジアは100%の無謬性をもっています。グルジアの大統領がやることに対しては、何でも拍手喝采です。例えば、大統領が対立している首相が、謎の死を遂げたとします。具体的にはサアカシュヴィリ大統領とジワニア首相の話をしているのですが。これがもしロシアで起こったら、西側ではどんな風に言われるのでしょうか。グルジアについては誰も何の議論もせず、誰かが不運にも死亡した、で片づけられてしまいます。

さて、最後に協力局についての話に戻します。我々は、ロシアのイメージを飾りたてようとしているわけではなく、正確かつ適切なイメージを伝えようとしているだけなのです。

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