=タス通信撮影
問題のビデオ
問題のビデオ映像は「イノセンス・オブ・ムスリムズ(イスラム教の無邪気さ)」(13分)。イスラムの預言者ムハンマド(マホメット)を描き、ところどころにイスラム教徒によるキリスト教徒の迫害の場面などが挿入されている。7月初めにサム・バシルと名乗る正体不明の人物がユーチューブに投稿した。
このビデオは、一連のイスラム諸国において大規模な社会的憤懣を呼び起こし、一部のイスラム教国でアメリカの在外公館への襲撃の連鎖をもたらした。
17日夜、ニコライ・ニキフォロフ通信マスコミ相は、その映像のせいでユーチューブは、「健康と発育に有害な情報からの児童の保護に関する」法律の修正が発効する11月に、早くも閉鎖される可能性がある、とツイッターの自身のブログに記した。
レーヴォワ氏は、ロシア通信に対し、理論的にユーチューブは、その映像ゆえに、修正発効の前にも閉鎖されうると指摘し、次のように述べた。
「裁判所の決定があれば映像へのアクセスは今でもブロックされうるし、11月1日からは、裁判を通さずにブロックすることが可能だ。それは、この映像に、児童ポルノや自殺の手引きもしくは麻薬情報が含まれている場合であり、その際には、当該の問題を担当する国家機関によって然るべき決定が採られる」。
この映像は、過激主義を取り締まるロシアの法律に違反している可能性があり、仮にユーチューブを管理する会社グーグルが、ロシア連邦内において映像へのアクセスを制限する措置を講じなければ、サイトそのものが閉鎖されかねない。
ロシア・グーグル社広報部:「本社に照会中」
ロシア・グーグル社の広報部はロシア通信に次のように述べた。
「私たちは、ユーチューブで配信された映像について、ロシア最高検察庁から法律違反は容認しないとの警告を受けたが、ロシアの・グーグル社はユーチューブの管理を行っていないため、米国の本社へ警告を転送した」。
ロシア・グーグル社の広報部は、この映像への対処については、これ以外の情報はノーコメントとした。
ユーチューブのすべての動画へのアクセスを真っ先に禁止した国はパキスタンで、それに続いてバングラデシュ当局も同様の措置に踏み切った。アフガニスタン当局は、ユーチューブ全面遮断のみならず、Gmailを含むグーグル社が提供するすべてのリソースを閉鎖した。
一方、グーグル社は、暴動が起きたエジプトとリビアで、この映像へのアクセスを遮断したほか、この映像が法律に違反しているインドとインドネシアにおいても、同じ措置をとった。
映像「イスラム教の無邪気さ」は、ロシア最大の交流サイト(ソーシャルネットワーク)『フ・コンタクチェ』のユーザーもアクセスできる。
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