露国営銀行が極東の投資環境を熱くする

プーチン内閣の第一副首相、イーゴリ・シュワロフ =タス通信撮影

プーチン内閣の第一副首相、イーゴリ・シュワロフ =タス通信撮影

ウラジオストクは、アジア太平洋経済協力(APEC)サミットが終了しても、当面は国内の金融機関を中心に、投資誘引の中心となりそうだ。イーゴリ・シュワロフ第一副首相によると、いわゆる安定化基金の一つである「国民福祉基金」の資金が、ロシア開発対外経済銀行(VEB)の子会社である「極東バイカル地域発展基金」のプロジェクトの財源のひとつとなる可能性がある。また、ロシアとアジア太平洋地域の国々との貿易額も、主にエネルギー分野で増やすことが計画されている。

来るAPEC首脳会議の枠内で、ロシアの指導部は、アジア主要国との貿易・金融関係をさらに強化する計画だ。「ウラジオストクは極東の投資の中心になるべきだ」と、シュワロフ第一副首相は述べた。

安定化基金を極東に投資 

しかしながら、何よりも政府は個人投資家に、政府が本気であることを納得させなければならない。これについてシュワロフ氏は次のように説明した。

「ロシアには、東シベリアと極東で実施されるプロジェクトを対象とした特別な基金があり、これはVEBの子会社だ。政府は現在、基金が活動できるようなプロジェクトの一覧を作成している」。

投資プロジェクトの財源はまだ決定していないが、「国民福祉基金の資金を動かすかもしれない」とシュワロフ氏は言う。リスクの保証については、VEBの別の子会社で、2011年10月に設立された公開株式会社「輸出保険代理店」が担当する予定だという。

アジア開発銀行との提携も 

外国人投資家の呼び込みは、シュワロフ氏の考えでは、商工会議所、ロシア産業企業家同盟、政府間委員会が担当する「個別の活動」となる。ロシアは国際開発金融機関「アジア開発銀行」との提携を始めようとしているところだが、プロジェクトはすでに準備段階にある。

「外務省と経済発展省は現在、ロシアの加盟も含めて、アジア開発銀行とより緊密な関係を築こうとしている」とシュワロフ氏。実現が近いプロジェクトには、沿海地方でのトヨタとマツダの自動車組み立て生産があり、自動車のヨーロッパ・ロシアへの輸送には、国の補助金が配分されるという。

 

自由貿易圏の開設 

ロシアと極東周辺の国々との貿易は、主にエネルギー分野だ。APEC関連の専門家の評価によると、APEC(ブルネイ、オーストラリア、マレーシア、ベトナムを除く)は、エネルギー資源の純輸入国である。ロシアとベトナムの自由貿易圏の開設に関する協議は大詰めに入り、ニュージーランドとも同様の協定が結ばれる見込みだ。

ロシアからのアジア太平洋地域への輸出率は、石油で30%、ガスで20%のシェアまで伸びると予測されているし、原子力も、日本と韓国や、この地域の新興国との間では、優先分野のひとつだ。

アメリカが積極的に推し進め、中国を含む複数の国が反対している、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の貿易関税撤廃の問題については、ロシアは態度を決めかねている。

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