=パヴェル・リシーツィン/ロシア通信撮影
7500人分の食事を賄う
アメリカ大陸やアジアの各国からのゲストが、ボルシチがなんだか分からないか、嫌いかもしれないので、ロシアの伝統的な牛とキャベツとビーツのスープをメニューから外すことを決めた、と「コルプス・グループ」社のオレグ・ロバノフ社長は説明した。
「ビーツは多くの国では使われないか、家畜の飼料として使われている」と同氏は付け加えた。
5500人にのぼる参加者は、フォーラムの最も忙しい9月7日と8日に朝、昼、夕の三食を食べる。「コルプス・グループ」は、自社の社員の食事も賄う。その多くは、短期アルバイトの大学生約2000人だ。
放射能チェックの上、海鮮料理も
同社は、イベント用に主にヨーロッパの料理を出す予定だが、ホタテ、カニや地元のサーモン数種類など地元の名産物もいくつか出す。
「夕食では地元の海鮮を使った料理を出し、この土地の良さを訪れる人に見せたい」とロバノフ氏は述べた。
国の保健衛生士たちは、海の向こうの日本の原子力発電所から流れ出たかもしれない放射性物質で海産物が汚染されていないかチェックする。
ブリヌイ(薄いパンケーキ)の他に、朝食ではスィールニキと言われるカッテージチーズのパンケーキなどのロシア料理も出される。
パリのシェフを“特注”
24時間営業の有料のレストランでは、他のものを注文することもできる。パリのレストラン「ル・セラドン」から来るフランス人シェフ、クリストフ・モアサン氏が厨房に立つ。
ロバノフ氏によると、「コルプス・グループ」は、今年4月、フランスとアメリカの会社が辞退した後、APECサミットのケータリングを引き受けることになった。辞退した会社は、当時進行中だった建設作業などを理由に辞退した。
躍進する、ケータリングの「コルプス・グループ」社
ロバノフ氏は、極東大学の新設されたキャンパスにある会場の主要な機材がまだ使えない、と心配している。
「とっくに完成期限が過ぎたのに、未だにエレベーターが使えないのが、今悩みの種です。来週までに完成すると言われましたが」。
「コルプス・グループ」は、フォーラム開催中、宿泊施設となるキャンパスの建物のハウスキーピングも担当する。
この会社は、今までにも重要イベントでケータリングの業績がある。当時首相だったプーチン大統領がロシア自動車大手アフトワズ社を訪れた際、ケータリングを担当し、去年はメドベージェフ大統領(当時)とデンマークの女王、マルグレーテ2世の晩餐会でも食事を準備した。
「コルプス・グループ」は、他にもロシアの国営原子力企業「ロスアトム」や電力機器大手「パワー・マシーンズ」など、ロシアの大企業のケータリングも担当している。
*元記事:http://www.themoscowtimes.com/business/article/no-borshch-for-apec-attendees/466994.html
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