=ロシア通信撮影
1898年の今日、モスクワ大学付属美術館、現在のプーシキン美術館の建設が始まった。この世界有数の美術館は、特に印象派、ポスト印象派のコレクションで世界的に知られ、モスクワの観光名所の一つだ。
今年でちょうど開館100周年を迎える。
創設は美術史家イワン・ツヴェターエフの発案
モスクワ大学教授で、美術史の専門家であったイワン・ツヴェターエフ(女性詩人マリーナ・ツヴェターエワの父)は、以前からモスクワ大学付属の美術研究所を公共化し、公共美術館を設立することを提唱していた。
彼は、大富豪のユーリ・ネチャーエフ=マリツェフと建築家のロマン・クレイン、さらには、皇帝アレクサンドル3世の支持を取り付け、コンペが行われた。
クレインの新古典主義による建築案が選ばれて、1898年8月17日に定礎、1912年5月に、アレクサンドル3世記念モスクワ大学付属美術館として開館した。初代館長はツヴェターエフ。
最初の展示品は、ヨーロッパ各国の彫刻や古代エジプトの遺物のレプリカ(レプリカはオリジナルから製作されている。レプリカが初めてとられたものも少なくない)、ヨーロッパの絵画、工芸品などだった。
ロシア革命後
1917年のロシア革命後、1932年に、美術館の名称は、モスクワ国立美術館、1937年に、国民的詩人アレクサンドル・プーシキンの没後100周年を記念して、アレクサンドル・プーシキン国立造形美術館へ変更された。
1948年には、モスクワ国立西欧美術館から、世界的に有名な旧個人コレクションが加わり、これが現在の展示品の中核の一つとなっている。
所蔵品
プーシキン美術館は、中世から現代まで各派の西欧絵画を所蔵する。特に印象派およびポスト印象派のコレクションはため息が出るばかり。このほか、ビザンチンのイコンの逸品も多数所蔵している。考古学資料も、エジプトを中心に(約6000点以上)充実している。
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