特殊『ズボン』で重力訓練

=Getty Images撮影

=Getty Images撮影

 

 国際宇宙ステーション(ISS)第30次長期滞在クルーの飛行士、ロシアのアントン・シカペロフ飛行士とアナトーリ・イワニシン飛行士、米国のダニエル・バーバンク飛行士の3人は4月27日、宇宙船「ソユーズ TMA― 22 」で地球に無事帰還した。 
 これに先立つ4月10日、彼らは人体を地球の重力に備えさせる「ズボン」の新型「チビス―M」の使用を開始していた。 
 ちなみにアナログ制御システム使用の宇宙船で飛行士が運搬されるのはこれが最後、次回からは改良型の「ソユーズ TMA―M」が使用される。 
 ISSのロシア棟に「チビス―M」の新しい装置が設けられたのは2月末。着陸準備の一環として、シカペロフとイワニシン両飛行士がトレーニングを開始した。
 これはいわゆる「下半身陰圧負荷装置」で、下半身を密閉した容器に入れ、その中を減圧することで下肢に血液を集めるもので、擬似重力効果が得られる。寝たきりの人の循環調節の方法としても注目されている。
 今後ロシア人飛行士たちは、飛行の最終段階で必ず「チビス―M」を「はく」ことになる。次回は5月20日から3週間にわたり、1日4回20分ずつこのズボンで「立ち」、地球への降下直前2日間は毎回55分ずつに増やされる。
 製造元「ズベズダ」社によれば、「チビス―M」は大画面のコンピュータを搭載、様々な作動モードを設定できる。飛行士は画面を見るだけでいいという。