革新的未来が革新的現実に:「ロシア・イノベーション 2012」

=エレナ・ポチェトヴァ撮影

=エレナ・ポチェトヴァ撮影

「ロシア・イノベーション2012」フォーラムで、生活を大きく変えるような国内外の新しい技術品が紹介された。

「ロシア・イノベーション2012」フォーラムは、イノベーションの採用、ナノ産業の発展、ハイテクをモットーに2009年に始まり、4年目となる今年は4月中旬にモスクワで開催された。イノベーション政策の一種の成果と呼ぶことができるこのフォーラムでは、円卓会議や展示会が8会場で開催され、ナビゲーション、医療IT技術、光学・レーザー、品質管理システム、高度都市システム、商業不動産および個人不動産用インテリジェント・システム、教育・人事管理などが紹介された。フォーラムには計1000社以上が参加し、うち半数以上が地元のロシア企業だった。

主催者の説明によれば、企画の課題は二つある。一つ目は、ハイテク中小企業に自社製品をアピールする機会を与えることである。大きな国際展示会に参加できる中小企業は限られているためだ。二つ目は、ロシア市場への参入を目指し、現地の提携先を探している外国企業に向けたプラットフォームを提供することである。外国企業の製品はロシアで需要があり、ロシア市場は多くの企業にとって魅力的だ。

フォーラムのパビリオンには、3Dレーザーと顕微鏡型ビデオカメラ、高精度デジタル顕微鏡や建築資材構成成分分析用大型ユニット、病院管理インテリジェント・システムやナビゲーション・センサーなどが並べられた。ほぼすべての装置に電源がいれられ、パネルのランプが点滅していた。

イノベーション技術ではよくあることだが、展示品の多くは一般人にとってわかりにくい。工場換気システム、工業用レーザー、研究所設備などの質を評価できるのは、専門家に限られる。だが、今回の展示品の中には、一般人の生活を変えるような展示品もあった。例えば、「高度道路交通システム」の開発者は、このシステムが渋滞、無秩序な駐車、地上の旅客輸送問題の解消など、ロシアの大都市に存在する交通問題の大部分を解決できると確信している。「高度都市システム」は、衛星装置を利用して、バス、路面電車、トロリーバスの居場所を追跡できるものだ。モスクワの現状では、バス停で30分待たされた挙句、同じ路線のバスが2台立て続けに到着するということもあるが、このシステムを停留所に設置し、表示版に追跡データを表示すれば、乗り物を待つ乗客は、常に乗り物の到着時間を知ることができるようになる。

他にも、一般人の生活に関連する新製品の一つとして、高精度顕微鏡付きレーザー素材加工機がある。展示場に口腔分野向けの展示品があった。ロシアではこのような装置が生産されていなかったため、高額な輸入品しかなかった。この装置の強みは、他の類似品と異なり、見栄えがすることだ。「これは口腔科の診察室など、あらゆる公共の場に置くことができます。同類品は不格好な四角い金属製の構造物で、人目につくところにはなかなか置けません」と製造会社の担当者は説明する。プラスチック以外のすべての素材が、ロシア国内で調達されていることも特徴だ。

「賢い」製品の開発は、5月に退任するドミトリー・メドベージェフ大統領の優先課題の一つとなっていた。この分野での成功の有無については、さまざまな意見があるだろう。だが、「ロシア・イノベーション2012」フォーラムは、ロシアの革新的未来が革新的現実に変わりつつあることを証明したに違いない。