中国へ傾斜する極東資本虚実

中国にやって来た 「スメシャーリキ」=Kinopoisk

中国にやって来た 「スメシャーリキ」=Kinopoisk

ロシアの中国への経済進出は今のところ規模は小さいが、公式の数字では計れない広がりをもっている。とくに極東の中国志向は近年一段と強まっている。
中国人が吉林省延辺の商店で肉を買うと、価格の4割が露企業家グレブ・フェチーソフが2年前に創設した露中合弁の直接投資基金に納められる。
基金の管理者スン・ヂェン氏によると、基金には中国6省の600店以上の商店やスーパーマーケットが加盟しており、基金の資本金5千万ドル(1ドル=約82円換算で約41億円)の9割以上はロシアからの投資だという。

しかし、公式の数字では、昨年上半期のロシアの中国・非金融部門への投資総額は、3500万ドル(約29億円)に過ぎないのだ。
 

「実態は不明」
北京のロシア大使館の資料によれば、外国の対中投資全体に占めるロシアの割合は0・03%にすぎない。しかし、「ロシアの投資の一部はオフショア経由ですから、実態はよく分かりません」と在中国通商代表セルゲイ・ツィプラコフ氏は言う。
昨年10月のプーチン首相訪中では、40億ドル(約3300億円)の露中投資基金の創設に関する覚書が交わされた。
近年、中国では、ロシアの知的製品の生産が始まっている。先駆けとなったのは世界的に有名な「カスペルスキー・ラボ」社で、すでに約150人が働いている。同社のアンチウイルスは中国市場でも大きなシェアを占めている。
ロシアの「スメシャーリキ」キャラクターブランドを展開している合弁会社も業績を伸ばしている。既に2千万ドル(約16億円)の定款資本があり、コミックやモバイル用アプリから幼稚園やテーマパークに至るまで、大々的進出をもくろむ。
アニメ「スメシャーリキ」は去年に引き続き2012年も、中国の中央テレビチャンネルの一つで放映される。中国人が馴染みやすいように、新シリーズにはドラゴンとパンダもお目見えする。新キャラクターづくりの作画は中国に外注している。
小規模ビジネスも中国進出を続けており、生産委託や中国企業の共同所有者になろうとする露企業もある。
極東の人々はとうにウラルの向こう側を見限り、より近くて友好的な中国に地域発展の活路を見出そうとしているのだ。