現代建築ベスト5

=コメルサント撮影

=コメルサント撮影

現代ロシアの建築にはいわく言いがたい魅力がある。誇大妄想、プチブル趣味、キッチュ、無様式のごた混ぜ…と批判は簡単だが、90年代以降のハチャメチャな自由精神と覇気が、型にはまらぬ建築ゲージツを生み出した。その代表格5つを選りすぐってみた。

1. ルースキー島連絡橋

所在地:ウラジオストク市・東ボスポラス海峡をまたぐ

状態:2012年7月完成の予定

設計: 「モストビク」社

 ルースキー島連絡橋は、東ボスポラス海峡を跨いでウラジオストク市の大陸部と島部を繋ぎ、沿海地方の交通システムの重要な連結環となる。同市をアジア太平洋地域の国際協力の要として発展させる連邦プログラムの一環。

 橋の長さ3100メートル、高さ海上 70 メートル。2本の橋脚の間隔1104 メートル、支索の長さ 580メートルは共に世界最長。320メートルの橋塔の高さは世界2位。橋塔の建設のために東ボスポラス海峡に複数の小さな人工半島が造られた。

  ウラジオストクは冬の突風が有名で、風速は最大秒速 36 メートル、波の高さは6メートル。橋の構造は厳しい気象条件を考慮。

2. ゴーリキー・パーク

 ロシア版ハイドパーク

所在地: モスクワ クルィムスキー・ヴァール 9

状態: 改修中

建築家:
ドミトリー・リーキン、オレグ・シャピーロ 
(Wowhouse)

 広さ109ヘクタールで、1928年モスクワの都心に開設。2011年夏、ロシア版ハイドパークを目指し改修開始。入園無料、Wifi無料、500シートのサマー・ビーチ、野外映画館、プラス 15 度の気温まで滑ることのできる欧州最大のアイススケート場(1万5千平方メートル)の開設など、大改修中。

3.「モスフィルム通りの家」

多機能居住コンプレックス

所在地: モスクワ プィリエフ通り 2
状態: 2012年完成
建築家: セルゲイ・ スクラートフ(『 スクラ ートフArchitects 』)

 多機能居住コンプレックスで、2004年に設計開始。発注会社は「ドン・ストロイ」社。形も高さも異なる2本の塔から成る( 54 階と 34 階、高さは213・3メートルと131メートル)。

 多様な景色を満喫できるよう建物が屈曲している。両棟間は下の方の階で繋がれている。住宅の数は計556戸。

4. 連邦小児血液学腫瘍学免疫学医療センター

 

所在地: モスクワ レーニン大通り 115

状態: 2011 年6月開設

建築家: アレクサンドル・アサードフ 
(アサードフ建築事務所)

 虹色の正面の向こうには、治療、研究など4ブロックの総面積7万8千平方メートルの建築群が控える。  子供たちの入院施設「生命の樹」は、色とりどりの円柱に支えられて地上から少し浮いた数本の明るいタワーで構成されている。このセンターが発するメッセージは「希望」。収容人数は400人。

5.「239高地」 

 チェリャビンスク管圧延工場
所在地: チェリャビンスク マシノストロイーチェリ通り 21 
状態: 2010年完成
建築家: 
 セルゲイ・イルィシェフ 、
 ウラジーミル・ユダーノ フ
「203 
高地」ならぬ「 239 高地」は、ロシア最大手の鋼管メーカー、チェリャビンスク管圧延工場の新しい生産施設で、海抜239メートルに位置する。ガス・石油パイプライン用の大径パイプを年間 60 万トン生産。デザインは簡潔さと透明性で際立っており、新ロシア資本主義を代表する傑作とされる。

ロシアで実現されなかった外国人建築家によるプロジェクト