「大きな白い輪」

モスクワでフラッシュモブ「大きな白い環」(人間の鎖)が行われた。=タス通信撮影

モスクワでフラッシュモブ「大きな白い環」(人間の鎖)が行われた。=タス通信撮影

2月26日の日曜日、モスクワでフラッシュモブ「大きな白い環」(人間の鎖)が行われた。一方、プーチン支持者らは市の中心部で集会を行い、これに対抗した。

「大きな白い環」の参加者たちは、誰に組織されるともなく、14時にサドーヴォエ環状道路のあちこちに集まった。集まり方はむらがあり、二重三重の列ができる場所があった一方、人間の鎖を作るには人が足りないというところもあった。

フラッシュモブにはドライバーたちも加わり、白いリボンをつけた車からクラクションや非常用シグナルを鳴らした。人間の鎖には政治家や文化人も大勢参加し、クルィームスキイ橋には、ウラジーミル・ルィシコフ、ボリス・ネムツォフ、女性ジャーナリストのオリガ・ロマーノワらが立ち、ゼムリャノーイ・ヴァールには作家のボリス・アクーニンの姿があった。

一方、市の中心部で集会を行ったプーチン支持者らは、温和な発言とは裏腹に、ときに下賤な振る舞いを見せた。ロシア通信社のビルの前では、「プーチンはみんなを愛している」という文字の入った赤いハートを胸につけ、映画のカチンコを手にした若者らが、「大きな白い環」の参加者たちの横に並び、外務省舎のほうへ移動した。隊列に沿って進むリーダーたちが「誰がプーチンを支持するか」と叫ぶと、赤いハートをつけた者たちが「私はプーチンを支持する」と応じた。

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「白い環」の参加者たちにトイレットペーパーを差し出す者もいれば、人間の鎖を断ち切ろうとする者もいた。野党支持者らの反応は様々で、プーチン支持者たちと罵り合う人もいれば、取り合おうとしない人もいた。プーチン支持者の中には「プーチンあるのみ、勝利あるのみ」と叫びながら、「白い環」の鎖のなかに入り込む若者もいたが、何もせずに大人しくしていた。サドーヴォエ環状道路には「プーチン支持、それだけだ」という旗を掲げる車が走っていた。

挑発にもかかわらず、「白い環」の参加者たちは、サドーヴォエ環状道路の円環を完全に結ぶことができた。15時頃には環状道路が別の道と交差する地点を除いて、鎖の切れ目は見られなくなった。内務省モスクワ総局の資料によると、参加者の数は1万1千人で、法規違反は見られず、警察は介入しなかった。 

一方、有権者連盟は、「大きな白い環」にはおよそ3万人が参加したとしている。事前の算出では、サドーヴォエ環状道路の円環を完全に結ぶには、3万4千人ほどが必要と見られていた。

詳細はこちら: http://kommersant.ru/doc/1881084

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