プーチンはもはや「国民的リーダー」ではないのか

=コメルサント紙撮影

=コメルサント紙撮影

ウラジーミル・プーチンは今、ロシア国民の思索の中心にいる。彼は国民の信頼を失っており、選挙には負けるだろうと言う人たちがいる一方、客観的に評価するなら、やはり彼が第1回投票で勝つだろうと予想する人たちもいる。

明らかなのはただひとつ、彼はもう、ブラグマチックな傾向の中流階級を含めた「さまざまな分野」から成る、「プーチン支持の多数派」がいた頃のプーチンではないということだ。

さらに、現在のプーチンはもはや、2007年秋にボリス・グルィズロフ元下院議長が基調論文で明言したような「国民的リーダー」ではない。

数字が示すデータは強い印象を与えるものだが、問題は数字でさえない。最近の世論調査によれば、プーチン首相の選挙支持率は45%(FOM・世論フォンド)または37%(レバダセンター)、信頼度は45%(FOM、2008年のピーク時は70%)だ。

問題は、2012年のプーチン大統領候補の社会基盤の質と、プーチン支持の本質にある。

それでも「国民的リーダー」は、あらゆる層の支持を得ている。だが今は、かつてプーチン政治のブレインだったウラジスラフ・スルコフ氏が言うところの「国の最良の人々」が、プーチンを支持してはいない。FOMのデータによれば、高収入の人々、中央連邦管区に住む大学教育を受けた人々、モスクワ市民、「21世紀人たち」(まさに創造階級)、45~54歳の男性の間では、プーチンに投票しようと考える人の割合が最も少ない。支持者が最も多いのは、中等学校以下の教育を受けた人々、女性、65歳以上、平均以上の収入のある人、シベリア管区・沿ヴォルガ連邦管区の住民だ。確かに、レバダセンターの調査によると、回答者の59%がまだプーチンを「国民的リーダー」だと考えている。なぜなら、ほとんどの人が、プーチンは必ず大統領になるだろう(75%)し、第1回投票で勝利するだろう(55%)、と確信しているからだ。 

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